原水爆禁止2026年世界大会—長崎決議

長崎からすべての国の政府への手紙

 原水爆禁止2026年世界大会—長崎に参加した私たちは、すべての国の政府に核兵器廃絶のために緊急に行動するよう訴える。

くり返される核大国による国連憲章違反の武力行使は、多数の市民の命を奪い生活を破壊するとともに、世界の諸国民に多大な困難と損失をもたらしている。我々は、武力行使のすみやかな終結と、国連憲章にもとづく秩序の再興を強く求める。

今日、核保有国などが核戦力への依存を深めるもとで、核兵器使用の危険は差し迫ったものとなっている。81年前、広島と長崎に投下された原子爆弾は、一瞬にして二つの都市を焼き尽くし、1945年末までに、21万人もの命を奪った。その圧倒的多数は女性や子どもなど非戦闘員であった。かろうじて生き延びた人々も、放射線被害をはじめとする心身の病、社会的差別や経済的貧困に苦しんだ。

「核抑止」とは、このように民間人を無差別に殺りくし、生き延びた人々にも長期にわたる苦痛を与えることを前提にした政策である。それは、道義的にも、国際人道法上も、決して許されない。

「核抑止」政策は、必然的に核軍拡競争をもたらしてきた。「核抑止」が失敗し、破綻すれば、核戦争による人類滅亡へと行きつきかねない。これが現実の危険であることは、核戦争の寸前にまで至った幾多の事例が示している。この重大な脅威に対処することは、自国民の安全に責任を負う、すべての国の政府の責務である。「戦争の惨害から将来の世代を救(う)」ことを目的に創設された国連の総会第1号決議が想起されなければならない。核兵器廃絶は、人類の生存にとって一刻の猶予も許されない。

私たちは被爆者とともに、貴国がただちに以下の行動にふみだすよう訴える。

―被爆者や核実験被害者の体験に耳を傾ける機会を設けるとともに、核兵器使用の深刻な被害についての啓発をはかること。被害者支援、環境修復に協力すること。

―核不拡散条約(NPT)の締約国は、第6条の義務と2000年と2010年再検討会議の合意を誠実に履行すること。非締約国は、並行して同様の措置をとること。

―核兵器禁止条約(TPNW)に未参加の国は早急に署名、批准・加入すること。それ以前にも、オブザーバーとして、第1回再検討会議に参加すること。

 私たち市民社会は、貴国政府、国際連合および諸機関と協力して、「核兵器のない平和で公正な世界」の実現のために引きつづき尽力する。

2026年8月9日

原水爆禁止2026年世界大会—ナガサキデー集