原水爆禁止2026年世界大会-広島決議「広島からのよびかけ」
父の死と引き換えに生かされた私は、父のことを思わない日はありません。戦争は終わっていません。いまだに世界に1万2千発もの核兵器が存在しているからです。ゼロにならなければ安心できないのです。……原爆は人間と共存できない、悪魔の兵器です。……戦争をしたから核兵器が使われたのです。戦争はしてはいけないのです。核兵器も戦争もない世界の人間社会にむけ、ともに力を尽くしましょう。
―核不拡散条約再検討会議(2026年5月1日)での濱住治郎日本被団協事務局長の発言より
被爆81年目の8月6日、草の根からの運動を持ちよって被爆地・広島につどった私たちは、被爆者とともによびかけます。「核兵器のない平和で公正な世界」への希望をきりひらくため、新たな決意で行動に立ち上がることを―
世界はいま、核破局の瀬戸際にあります。核保有国によるイラン、ウクライナ、ガザなどへの武力攻撃は、国連憲章に違反する横暴この上ないものであり、核戦争へのエスカレーションを招きかねません。核保有国とその同盟国は、核戦力のさらなる強化をすすめ、戦争と大軍拡に血道をあげています。日本の高市政権が米トランプ政権に追随していることは重大です。日本は、唯一の戦争被爆国、憲法9条を持つ国として、核兵器廃絶と世界平和実現の先頭に立たねばなりません。
ヒロシマ・ナガサキを世界のいかなる地にもくり返させてはなりません。核兵器廃絶は人類の死活にかかわる緊急課題です。
「核抑止力」に固執する核保有国と核依存国の妨害にもかかわらず、核不拡散条約(NPT)再検討会議では7割の締約国が核軍縮を義務づける第6条の履行を支持し、核兵器禁止条約(TPNW)に署名・批准・加入した国は100か国に達しました。被爆者と市民社会の奮闘が、こうした世界の流れを後押ししています。諸国政府と市民社会、草の根の運動の共同の力こそが、核破局の危機を乗りこえ、人類の未来への道を切りひらく確かな希望となっています。日本でも「非核三原則」を守れとの世論が多数をしめ、「平和憲法を守れ」の声が全国に広がっています。
私たちは、原水爆禁止2026年世界大会「国際会議宣言」を支持し、以下の行動に立ち上がるようよびかけます。
―いまこそヒロシマ・ナガサキの「被爆の実相」を広げ、核兵器の非人道性を告発していきましょう。世界で、そして日本各地で被爆体験を語る集いに取り組み、被爆者の願いとたたかいの歴史を受けつぎ、広げましょう。
―核兵器禁止条約(TPNW)再検討会議と国連総会を節目に、諸国政府と市民社会、草の根の運動の共同をさらに発展させましょう。
―唯一の戦争被爆国・日本の政府が「核抑止」論の呪縛から抜け出し、核兵器禁止条約に署名・批准することを求め、署名運動や自治体意見書の運動をいっそう強めましょう。「非核三原則の見直し」を許さず、厳守・法制化させましょう。非核神戸方式を守り広げましょう。
―原爆症認定制度の抜本的改善と原爆被害への国家補償を実現させましょう。広島「黒い雨」の被害者と長崎「被爆体験者」への全面救済を実現しましょう。日本と朝鮮半島の被爆者、世界の核被害者の活動を支援し、ともに発展させましょう。福島第一原発事故の被害者と連帯しましょう。被爆者と核実験被害者への支援、汚染地域の環境修復などの国際的取り組みに協力しましょう。
―アメリカによるイラン戦争、ロシアによるウクライナ侵略、イスラエルによるガザでのジェノサイドのすみやかな終結を求めましょう。パレスチナの人々との連帯をひろげましょう。中東非核兵器地帯の創設を求めましょう。「ASEANインド太平洋構想」(AOIP)はじめ対話と包摂による東アジアの平和構築をめざしましょう。
―高市政権の大軍拡と「戦争する国」づくりに反対し、9条改憲を阻止しましょう。トマホークはじめ長射程ミサイル配備、「敵基地攻撃能力」の保有、原子力潜水艦導入など、「拡大抑止」の名による米核戦略への加担を許さず、米軍と自衛隊の一体化の企てを阻止しましょう。特定利用空港・港湾指定に反対しましょう。戦争法を廃止しましょう。「オール沖縄」のたたかいに連帯し、辺野古新基地建設の断念、普天間基地の即時返還を求めましょう。沖縄県知事選の勝利をめざしましょう。九州と沖縄、南西諸島はじめ全国の「軍事要塞化」に反対しましょう。
―原発ゼロ、気候危機の打開、貧困と格差の克服、軍事費削減とくらし・福祉・教育・災害支援の拡充、排外主義反対、選択的夫婦別姓制度の導入などジェンダー平等、LGBTの権利拡大を求める運動など、人間らしく生きたいと願うすべての人々と手を携え、人間の尊厳と平和な未来のための壮大な共同をつくり出しましょう。
ノーモア・ヒロシマ ノーモア・ナガサキ ノーモア・ヒバクシャ ノーモア・ウォー
2026年8月6日
原水爆禁止2026年世界大会-ヒロシマデー集会



