
「非核日本キャンペーン」をひろげよう
核兵器禁止条約に参加する日本の実現を!
71年前、原水爆禁止の総意を
築いた「ビキニ署名」
ことし3月1日は、アメリカが中部太平洋のマーシャル諸島・ビキニ環礁でおこなった水爆実験(コード名「ブラボー」)から71年です。実験で使用された水爆の威力は、広島に落とされた原爆のおよそ1千倍でした。水爆は、美しいサンゴ礁を「死の灰」に変え、近海を操業していた多くの日本のマグロ漁船員やマーシャル諸島の島民たちに深刻な放射線被害を与えました。乗組員23人全員が「死の灰」を浴びた第五福竜丸をはじめ、汚染マグロが検出された船はのべ1千隻、乗組員は約2万人と見積もられています。被災船員には今も、謝罪も補償もなされていません。
広島、長崎に続いて三度被害を受けた日本国民は、無法な水爆実験に抗議して行動に立ち上がりました。東京都杉並区をはじめ「原水爆禁止」の署名運動がひろがり、全国の自治体が決議を上げ、翌1955年8月に広島で開催された第1回原水爆禁止世界大会に報告された署名数は、当時の
有権者の半数を超える3158万3123人という圧倒的な数でした。
核兵器禁止条約への参加を求めて
ー「非核日本キャンペーン」の大運動を
日本国民が被爆者とともに訴えた「原水爆禁止」の声は世界に響きわたり、圧倒的多数の政府と市民社会の声となり、核兵器禁止条約を国際法として発効(2021年)させました。そして、昨年12月10日、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。しかし、問題はまだ解決していません。核保有国は核兵器禁止条約に反対し、核抑止力を強化しています。世界で唯一の戦争被爆国である日本政府も、アメリカの「核の傘」に依存し、核兵器禁止条約に背を向け続け、3月3日から国連本部で開催される核兵器禁止条約第3回締約国会議に、被爆者や世界の期待を裏切り、オブザーバー参加も拒否しました。この現状を変えるため、私たちは「ビキニ水爆被災70年から被爆80年へ―非核の日本をめざす全国キャンペーン」(「非核日本キャンペーン」)をとりくんでいます。詳しくは下欄の日本原水協HPにアクセスください。
(2025年3月6日)