内閣総理大臣 安倍晋三殿

 辺野古埋め立ての賛否を問う沖縄県民投票において、有権者の過半数が投票し、投票総数の72%にあたる43万人が「反対」票を投じた。この結果は沖縄県民の民意が辺野古への米軍新基地建設反対にあることを示している。

 安倍首相は、県民投票で明確に示されたこの民意に従って、辺野古への米軍新基地工事を直ちに中止し、建設計画を撤回するとともに、普天間基地の即時運用停止と閉鎖・撤去を米国政府に求めることをつよく要求する。

 政府は辺野古への米軍新基地建設の理由として、日本をとりまく安全保障環境の悪化、「北朝鮮の脅威」を最大の口実としてきた。しかしいま、圧倒的多数の国ぐにが核兵器禁止条約を支持し、「核兵器のない世界」の実現のために努力し、朝鮮半島の非核化の流れがつよまっており、その根拠そのものが失われつつある。

 日本とアジアの平和のために、米軍基地強化とアメリカの「核の傘」依存をやめ、憲法の平和原則を守り、非核・平和外交に切り替えるようつよく求めるものである。

2019年2月25日 原水爆禁止日本協議会
事務局長 安井正和