【談話】
新START失効にあたって
2026年2月6日
原水爆禁止日本協議会事務局長 安井正和
2月5日、アメリカとロシアが戦略核弾頭の上限をそれぞれ1550発に定めた新戦略兵器削減条約(新START)が5年の延長期限を終え失効した。これによって米ロ間で結ばれていた核軍備管理の条約がすべて失われた。
両国政府は、世界に存在する1万2千発を超える核兵器の9割以上を保有しており、広島・長崎の悲劇を経て国連が決めた「原子兵器の一掃」をはじめ、核兵器廃絶の合意を実行すべき特別の責任を負っており、その放棄はけっして許されない。
今回の事態は、トランプ政権とロシアのプーチン政権による核兵器への固執、核抑止力依存が核軍縮の最大の障害となっていることを改めて浮き彫りにしている。
現状を打開するカギは、核兵器を違法化し核兵器の全面禁止の道を示した核兵器禁止条約と、それをつくりあげた諸国政府、市民社会の力の発展にある。とりわけ、核保有国とその同盟国での世論と運動の前進が強く求められている。
唯一の被爆国である日本の政府が、アメリカの「核の傘」に依存し、自らもその「拡大核抑止」と大軍拡を進めていることは、核兵器廃絶の世界の流れに逆行するものであり、その責任は重大である。政府は「核の傘」から脱却し、核兵器禁止条約に参加することを強く求める。
