2025年3月22日

神戸市長 久元 喜造 様

原水爆禁止日本協議会

米艦船の神戸港寄港許可に強く抗議する

米掃海艇ウォーリアの神戸港寄港を許可したことに強く抗議します。神戸市は、要求した非核証明書を米艦が提出しないままに寄港を認めたことは許せないことです。被爆80年・非核「神戸方式」50年に強行した今回の行為は、暴挙と言わねばなりません。

神戸市は、神戸市会が全会一致で採択した「核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否の決議」(1975年3月18日)にもとづいて、入港する外国艦船に非核証明書の提出を義務づけてきました。これまで神戸港に入港した艦船に対して、核兵器国(フランス、インド)であれ、非核兵器国(チリ、イタリアなど)であれ例外なしに提出を求め、すべての艦船が応じてきました。国是とする非核三原則を厳格に実施するものであり、日本国憲法、地方自治の原則の立場に基づいて50年間にわたって実行されてきたのです。

しかるに、米艦が非核証明書の提出を拒んだにもかかわらず、国(外務省)の言説を根拠に、「非核が証明された」として入港を認めたことは、神戸市会決議を踏みにじり、50年も続けてきた地方自治体としての自主的行政措置(非核証明書の提出義務づけ)を自ら踏みにじるものです。

国内外の貿易・商業活動で特別に重要な役割をもつ神戸港への米軍艦寄港、
軍事利用の企てを許さないことは、市民の安全と地域経済の振興に責任をもつ行政責任者として当然の態度です。

非核「神戸方式」は国内外から高く称賛される神戸市民の宝です。これを崩す措置に重ねて抗議するとともに、今後、神戸市会決議と非核「神戸方式」を厳守することを改めて表明することを強く求めます。