【抗議談話】
トランプ米大統領による
核実験再開表明に断固抗議し、
即時撤回を求める
1,トランプ米大統領が10月30日、国防総省に核実験の再開を指示したことが明らかとなった。これは、現在の緊迫した国際情勢の中で、核と核の対立、核兵器使用の危険に拍車をかけることになることは明らかだ。しかも、被爆者を先頭にした核使用の危機を打開する世界の努力に逆行するものである。我々はトランプ大統領の核実験再開表明に断固抗議する。
核実験の再開は、包括的核実験禁止条約(CTBT)をはじめ、国連総会の諸決議、自国の核軍備の完全廃絶を受け入れた核不拡散条約(NPT)の合意と核保有国の核軍備撤廃義務、2021年に発効した核兵器禁止条約(TPNW)のすべてに逆行するものである。
我々は、実際に核兵器が使われた国の運動として被爆者とともに、今回の指示の即時撤回を求め、あわせて、CTBTの批准、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行、核兵器禁止条約への参加の真摯な検討を強く求めるものである。
2,日本政府は、対米従属とトランプ大統領への卑屈な外交姿勢から、今回の措置にあたっても一言も態度を表明できない醜態をさらしている。日本国憲法や国民の総意に照らしても、政府は米国に対し実験再開の指示の撤回を求め、国際社会と協調して核軍縮に取り組むよう強く求めるべきである。
2025年10月31日 原水爆禁止日本協議会事務局長 安井正和
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