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反核平和運動・原水爆禁止世界大会

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国際会議宣言

広島アピール

被爆者決議

長崎からのよびかけ

原水爆禁止2007年世界大会 

国際会議宣言

 

  原水爆禁止2007年世界大会国際会議は8月3日から5日まで広島で、20カ国以上から250名が参加して開催された。我々は世界のすべての人々に、核兵器のない平和で公正な世界を築くため、ともに行動するよう呼びかける。

 核兵器の廃絶はいま世界の声となり、圧倒的多数の政府もその実現を求めている。

 しかし、世界には現在なお27000発近くの核兵器が蓄積、配備され、多数の弾頭が即時発射態勢におかれている。ヒロシマ・ナガサキの悲劇が示すように、核兵器の使用は人道に対する犯罪であり、人類は核兵器と共存できない。核兵器の廃絶は人類の生存にかかわる最重要課題である。

 テロや大量破壊兵器拡散の脅威を理由に先制攻撃政策を強行してきた米国は、いま世界からも米国内からもきびしい批判にさらされ、孤立を深めている。

 しかしなお米国は、イラクやアフガニスタンでの戦闘を継続し、おびただしい犠牲を生みつづけており、外国軍隊の撤退が緊急課題となっている。さらに、「核、非核の双方を含むあらゆる種類の軍事力」による威嚇と行使を公然と追求し、新たな核弾頭の開発や既存兵器の改良を進めている。先制攻撃戦略を補完する「ミサイル防衛」網配備や軍事基地網の再編・強化を世界的に推進し、ひきつづき平和への重大な脅威となっている。

 核兵器によって安全や平和をまもるという政策の欺瞞と破綻は明白である。新たな核保有国の出現は、いかなる理由であろうと認めることはできない。同時に、かつて核保有国で外交や軍事の中枢にいた人々も指摘するように、大国が核兵器に固執しつづけることが核拡散の要因ともなっている。核超大国は率先して核軍縮にとりくまなければならない。拡散問題の根本的な解決の道もまた、核兵器の全面的禁止にある。

 2000年の核不拡散条約(NPT)再検討会議で核保有国も合意した、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行が、いま強く求められている。思想、信条、立場をこえて、市民社会と諸国政府をふくめ国際社会が共同して力をつくさなければならない。我々は、次回2010年のNPT再検討会議にむけて、すべての国の政府がすみやかな核兵器廃絶のための積極的行動を決意し、とりわけ核保有国が廃絶に踏み出すことを決断し、国連総会で核兵器全面禁止条約の協議開始を決議するよう強く提唱する。

 我々は核保有国政府に対して、核による威嚇と核使用計画の放棄、即時発射態勢の解除、非核保有国への安全の保障と、核兵器開発計画や新たな核装備への更新、「ミサイル防衛」網配備の中止を要求する。

 北朝鮮の核開発問題の平和解決と朝鮮半島非核化、NPT再検討会議で合意された中東非核地帯の実現など、これまでの合意の誠実な推進をすべての当事者に要求する。

 世界の軍事費はこの間、1兆2000億?を超え、国連ミレニアム開発目標をはじめ、貧困と欠乏、地球環境問題など世界的課題の解決を困難なものにしている。大幅な軍縮に取り組むことはすべての政府、とりわけ世界の軍事費の大半を占めている核大国の重要な義務である。

 

 世界で唯一、核戦争の惨禍を体験し、戦争放棄の憲法を持つ日本は、国際政治の場で核兵器廃絶のイニシアチブを発揮し、「非核三原則」を厳格に実行することが強く期待されている。これに反し、「核の傘」への依存や核保有議論、原爆投下の容認や過去の侵略戦争の正当化、在日米軍基地の再編・強化、さらには憲法改定などの動きがおきていることを、我々は深く懸念する。

 これらに反対する日本国民の力強いたたかいが進んでいる。我々は、「非核日本宣言」の運動を心から支持するとともに、憲法九条をまもり、非核・平和の日本をめざす運動に連帯を表明する。

 世界の声となった「ヒロシマ・ナガサキをくりかえすな!」という被爆者のねがいを、世界のすべての国でさらにひろげ、草の根の運動、市民社会と政府の連帯した力で国際政治を大きく動かそう。第62回国連総会、2008年のNPT再検討会議準備委員会、7月の主要8ヶ国首脳会議(G8サミット)などさまざまな機会をいかし、行動を強めよう。

 そのために「すみやかな核兵器の廃絶のために」の署名をはじめ、世界各地で原爆展や核被害展、被爆体験の聞き取り・継承・発信、平和行進など多様な運動をすすめよう。反戦平和、主権、軍事基地撤去、公正な社会をもとめる多様な運動との連帯をさらにひろげよう。

 核兵器のない平和で公正な世界の実現は可能である。未来をになう若い世代とともに、いまこそ行動に立ちあがろう。

 ノーモア・ヒロシマ!ノーモア・ナガサキ!ノーモア・ヒバクシャ!

 

2007年8月5日

原水爆禁止2007年世界大会国際会議

 

国際会議宣言

広島アピール

被爆者決議

長崎からのよびかけ

原水爆禁止2007年世界大会‐広島決議

 

広島アピール

 

ちちをかえせ ははをかえせ 

としよりをかえせ こどもをかえせ

わたしをかえせ わたしにつながる

にんげんをかえせ

にんげんの にんげんのよのあるかぎり

くずれぬへいわを へいわをかえせ

(峠三吉 『原爆詩集』より)

 

 1945年8月6日午前8時15分。アメリカが投下した一発の原爆は広島の街を壊滅させ、数ヵ月のうちに10数万人の命を奪いました。かろうじて生きのびた被爆者たちは62年の歳月を経たいまもなお、からだ、くらし、こころの深い傷に苦しめられています。「再び被爆者をつくるな」「核兵器をなくせ」—被爆者のこの叫びはいま世界の声となり、圧倒的多数の政府もその実現を求めています。

 被爆国であり、戦争放棄の憲法をもつ日本は、“核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず”の「非核三原則」を厳守し、核兵器廃絶のために国際政治の場でイニシアチブを発揮すべきです。

 あいつぐ核武装発言や、「原爆投下はしょうがない」という発言に、被爆者をはじめ国民の大きな怒りがわきおこり、防衛大臣を辞任に追いこみました。また安倍政権は、過去の侵略戦争の正当化と憲法9条の改悪をねらい、在日米軍基地を再編強化し、アメリカとともに「戦争する国づくり」へとつきすすんでいます。しかし国民は、参議院選挙できびしい審判を下し、こうした動きに大きな打撃をあたえました。

 いまこそ運動をさらに力強く前進させるときです。「核兵器のない平和で公正な世界」「憲法9条が輝く非核・平和の日本」を求め、草の根の行動と共同をさらにひろげましょう。

 

 2010年のNPT再検討会議に向けて、核兵器廃絶の運動がさらに高まろうとしています。国連とすべての加盟国政府、とりわけ核保有国にその実行をせまり、国連総会で核兵器全面禁止条約の協議開始を決議するよう強く求めましょう。

 10月の国連総会、来春のNPT再検討会議準備委員会に向け、「すみやかな核兵器廃絶のために」署名を全国の地域・職場・学園でいっそう強め、世界にひろげましょう。

 日本政府が核兵器の廃絶と「非核三原則」の厳守を世界に宣言することを求める「非核日本宣言」運動を、9月の地方議会を皮切りに全国で一挙にひろげましょう。

 世界の宝・憲法9条を守りぬく国民的な行動と共同をさらに強めましょう。アメリカの先制攻撃・核使用の政策と一体となった米軍基地の再編・強化に反対し、沖縄、岩国、横須賀など住民ぐるみのたたかいに連帯し、支援しましょう。イラクやインド洋に派遣されている自衛隊の撤退を求めましょう。

 原爆症認定集団訴訟の勝利と認定行政の抜本的改善の実現へ、国民的な支援をひろげましょう。被爆体験を聞き取り、受けつぎ、伝えていく活動、原爆展や原爆パネルの普及、映画や演劇、音楽など文化活動にとりくみましょう。被爆の惨禍を伝える原爆遺跡を保存しましょう。

 

 核兵器も戦争もない平和で公正な世界をめざして、私たちは前進します。

被爆者とともに、未来をになう若い世代と経験豊かな世代が腕を組んでー。

 ノーモア・ヒロシマ! ノーモア・ナガサキ! ノーモア・ヒバクシャ! ノーモア・ウォー!

 

2007年8月6日

原水爆禁止2007年世界大会−広島

国際会議宣言

広島アピール

被爆者決議

長崎からのよびかけ

 

原水爆禁止2007年世界大会‐広島特別決議

 

原爆症認定問題の抜本的な解決を要求します

 

 原爆症認定申請却下の取り消しを求める集団訴訟では、昨年以来、大阪、広島、名古屋、仙台、東京、熊本の6つの地裁すべてで、国の認定行政の誤りをきびしく指摘する、原告側勝訴の判決を手にすることができました。どの判決も、放射線被害を過小評価する国の基準と、その機械的な適用をきびしくいましめ、被爆状況や健康状況など全体的、総合的に判断することを、国に求めています。

 私たちは、6度にわたって認定行政の誤りを断罪された政府・厚労省が、今度こそ、司法の判断を受け入れるよう強く要求します。

 

 広島・長崎への原爆投下から62年。健康やくらしを壊され、家族を奪われ、苦難の人生を歩み、いま原爆による病気とたたかう被爆者を、これ以上苦しめることは絶対に許されません。すでに原告266人のうち35人が亡くなっています。時間はありません。政府・厚労省は誤った基準に固執しつづけることを、即刻やめるべきです。

 実情を無視して機械的に切り捨てる現行の原爆症認定基準を廃止し、放射線の影響が否定できない傷害や疾病は認定するなど、被爆者の実情に即した新しい制度に改めるよう要求します。

 

 国の原爆被害過小評価の背景には、前防衛大臣の発言にも見られるような、原爆投下の是認があります。

 私たちは、政府がこのような誤った立場をあらため、原爆症認定問題を抜本的に解決するよう重ねて求めます。あわせて原爆被害への国家補償、被爆地域の拡大、在外被爆者が居住地で被爆者手帳取得や原爆症認定申請ができるようにすること、被爆二世対策など、被爆者施策のいっそうの充実を求めます。

 さらに唯一の被爆国として、核兵器の廃絶のため国際社会で積極的役割を発揮するよう要求するものです。

 

2007年8月6日

 

原水爆禁止2007年世界大会−広島

 

国際会議宣言

広島アピール

被爆者決議

長崎からのよびかけ

原水爆禁止2007年世界大会−長崎決議

 

長崎からのよびかけ

 

 1945年8月9日、一発の原爆が、国際文化の街—長崎を地獄に変えました。熱線と爆風と放射線は7万余のいのちを奪い、かろうじて生きのびた人々に、62年を経てもなお消えることのない深い傷を刻みつけました。

 長崎と広島の惨劇と被爆者の苦しみは教えています。人類は核兵器と決して共存できないとーー。長崎出身の防衛大臣の原爆投下は「しょうがない」発言は、この事実に目を閉ざし、核使用の容認につながるものでした。大臣を辞任に追いこんだのは、被爆者はじめ被爆国民の核兵器の使用はもちろんその存在も許さない強い思いです。

 核兵器廃絶を求める被爆者の叫びは、いま圧倒的多数の政府をふくむ世界の声となっています。2010年の核不拡散条約(NPT)再検討会議にむけ、草の根の運動、市民社会と政府の連帯した力で、核兵器廃絶の「明確な約束」の実行をせまっていく決意が高まっています。

 「テロと核拡散」を口実に、核をふくむ先制攻撃戦略を推進しているアメリカは、イラク戦争の泥沼化によって、国内外のきびしい非難にさらされ、孤立を深めています。日本では、参議院選挙で安倍政権に厳しい審判が下り、“アメリカとともに戦争する国づくり”をめざす9条改憲のくわだてに、大きな打撃をあたえました。

 いまこそ、「核兵器なくせ!」「非核・平和の日本を!」「憲法9条まもれ!」の声をひろげ、国民的な行動を力強く発展させるときです。私たちは被爆地・長崎からよびかけます。

○ 2010年のNPT再検討会議にむけ、核兵器廃絶の世論と行動を大きくひろげましょう。国連と諸国政府に核兵器全面禁止条約の協議開始を求めましょう。

○ 国連総会、NPT再検討会議準備委員会を節目に、「すみやかな核兵器の廃絶のために」署名を大きくひろげましょう。6・9行動や地域・職場・学園での日常的なとりくみを強めましょう。

○ 核兵器廃絶と「非核三原則」の厳守を政府に宣言させる「非核日本宣言」運動を、9月議会を皮切りに各地域でひろげましょう。

○ 「憲法9条まもれ!」の国民的な行動と共同をさらに発展させましょう。

○ 沖縄はじめ全国の米軍基地再編・強化反対のたたかい、横須賀の原子力空母母港化反対のたたかいをひろげましょう。イラクやインド洋から自衛隊を撤退させましょう。

○ 原爆症認定集団訴訟の全面解決と認定制度の抜本的改善を強く求めましょう。

○ エジプト(10月)など世界各地で原爆展にとりくみましょう。被爆者とともに、その体験やねがいを受け継ぎ、次の世代と世界に伝える活動をいっそう強めましょう。

 「核兵器のない平和で公正な世界」の実現は可能です。力をあわせ、いまこそ行動に立ちあがりましょう。

 ノーモア・ナガサキ! ノーモア・ヒロシマ! ノーモア・ヒバクシャ! 

 2007年8月9日

原水爆禁止2007年世界大会−長崎

 

 

国際会議宣言

広島アピール

被爆者決議

長崎からのよびかけ

原水爆禁止2007年世界大会-長崎特別決議

長崎からの手紙
国連と各国政府に核兵器全面禁止条約の協議開始を訴えます

 

 広島・長崎の被爆者とともに、核兵器のない平和で公正な世界をめざす私たちは、すみやかな核兵器廃絶のために、すべての政府が決意あらたに行動すること、そして国連総会が核兵器全面禁止条約の協議開始を決議することを要請します。

 広島と長崎への原爆投下は、核兵器の使用が、人道と文明にたいする犯罪であることを示しています。この悲劇を絶対にくり返させてはなりません。しかし、いまなお地上には27000発近くの核兵器が蓄積・配備され、一部の大国は、核兵器の使用を公然とかかげています。他方で、「核抑止力」への依存は、核拡散を誘発し、新たな緊張と不安定を生み出しています。すべての国と国民の安全を保障するうえで、核兵器の全面禁止・廃絶は緊急の課題となっています。

 「戦争の惨害から将来の世代を救う」ことをその根本目的のひとつとして誕生した国連が、第一号決議で「原子兵器の各国の軍備からの廃絶」を誓ったことの意味は重いものです。2000年の核不拡散条約再検討会議は、核保有国もふくめて核兵器廃絶の「明確な約束」に合意し、ミレニアム・サミットが採択した「国連ミレニアム宣言」は、核兵器廃絶の努力を明記しました。これらの誓約は誠実に実行されなければなりません。

 2010年の核不拡散条約再検討会議にむけて、各国政府、とりわけ核保有国政府の決断が求められています。私たちは、来るべき第62回国連総会で、すべての政府が一致して、核兵器全面禁止の緊急性を確認し、その条約の締結にむけて協議に踏みだすよう訴えます。

 草の根の運動と市民社会、政府、国連は核兵器のない平和で公正な世界を実現するため、力を合わせていかなければなりません。私たちは、世論と運動の結集にいっそう力をつくすとともに、国連と各国政府の誠実で勇気ある行動を心より期待するものです。

2007年8月9日

 

原水爆禁止2007年世界大会-長崎

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