【反核平和運動・原水協の声明と決議】
ファルージャへの軍事攻撃に抗議、
ただちに総攻撃計画を中止せよ
2004年11月8日
原水爆禁止日本協議会
アメリカ合衆国大統領
ジョージ・W・ブッシュ 殿
イラクでは米軍1万余がイラク中部のファルージャを包囲し、連日にわたり激しい攻撃を加え、さらに「テロ首謀者の壊滅」を理由に総攻撃を強行しようとしている。国連アナン事務総長も「イラク復興全体を台無しにする」と警告しているように、こうした米軍の蛮行はいかなる理由をつけても許されるものではない。ファルージャへの攻撃はただちに中止し、展開している米軍を撤退させるべきである。
重大なことはイラク戦争の口実であった大量破壊兵器は存在しなかったことが明白になり、国際法無視の無法な戦争がいっそう鮮明になる中でイラク占領を続け、軍事攻撃を強化していることである。貴国のこうした先制攻撃戦略政策は、国連憲章に基づく国際平和のルールへの破壊するものである。われわれは、イラク国民の主権を尊重し、イラク復興を完全に国連の手に移し、米英をはじめとする軍事占領・軍事支配に終止符を打つよう重ねて要求する。
ファルージャ総攻撃中止を米国に求めること
および自衛隊のイラク撤退を求める要請
2004年11月8日
原水爆禁止日本協議会
内閣総理大臣
小泉 純一郎 殿
イラクに展開する米軍1万余が中部ファルージャを包囲し、連日にわたり激しい攻撃を加え、さらに「テロ首謀者の壊滅」を理由に総攻撃を強行しようとしている。国連アナン事務総長も「イラク復興全体を台無しにする」と警告しているように、こうした米軍の蛮行はいかなる理由をつけても許されるものではない。
同時に、懸念すべきことは、こうした事態が、自衛隊を直接の武力紛争に巻き込む重大な危険をつくり出していることである。
そもそも、ブッシュ政権が武力攻撃の唯一の口実とした大量破壊兵器が存在しなかった以上、イラクでの米英の軍事行動にはいっさいの正当性がない。小泉内閣は、「復興人道支援」などと強弁しているが、自衛隊の駐留そのものも正当性をもたないものである。
これ以上の事態の悪化を避けるためにも、日本政府は米国に対してファルージャでの攻撃の中止を強く求めるべきである。われわれは、日本政府にそのことを求め、イラクの主権の回復、真に国連主導による復興、外国による軍事占領の速やかな終結のためにもただちにイラクから自衛隊を撤退させることを要求する。
【反核平和運動・原水協の声明と決議】
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