広島・長崎被爆54年にあたって
—「核兵器のない21世紀」のため国民的な対話・交流・共同を—
広島・長崎への原爆投下から半世紀余。いま多くの被爆者が、「核兵器の脅威を21世紀にひきつがせてはならない」という思いを強めています。それは21世紀を目前にしての、日本国民と世界諸国民の共通のねがいでもあります。
しかも、日本での新ガイドライン法=戦争法の成立や、NATOによるユーゴ空爆は、国際的な平和の秩序をまもること、そして核兵器の脅威を一掃することの重要性を改めて示しました。憲法の平和原則をふみにじり、非核三原則を守ろうとしない日本政府の態度への批判もひろがっています。新しい世紀にむけて、反核・平和の世論を大きく発展させ、圧倒的多数の国民が参加できる原水爆禁止運動の統一にすすむことは、差し迫った課題です。それは広範な国民からも世界の反核・平和勢力からも期待されていることです。
そのため私たちは、反核・平和をねがう広範な団体・個人の方がたと、対話・交流・共同をすすめることにしました。「誰とでも垣根なく対話・交流する」「共通の課題を前提にせずひろく対話・交流する」ことを、過去のさまざまな問題にはとらわれずに、すすめたいと考えています。そのなかで相互理解が深められ、メッセージ交換やフォーラムでの意見交換、さらに平和行進や被爆写真展など共同の行動がうまれ、発展することをねがっています。
この夏、私たちは、原水爆禁止1999年世界大会を開催します。広島、長崎で、また全国各地でも、さまざまな集会や行動がおこなわれます。そこにむけて、中央でも地方でも、この新たな対話・交流・共同のとりくみを開始します。原水爆禁止の国民的運動の発展と統一への道をすすめ、半世紀におよぶ原水爆禁止運動の新たな地平をきりひらこうではありませんか。
1999年7月7日
原水爆禁止日本協議会
【反核平和運動・原水協の声明と決議】
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