被爆者との連帯【カザフスタン】

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反核環境基金「フェニックス」
アリョーナ・クイディナ(2000年国際会議)

カザフスタン

原水爆禁止2000年世界大会・国際会議

反核環境基金「フェニックス」
アリョーナ・クイディナ



  私の名前はアリョーナ・クイディナです。反核環境基金「フェニックス」を代表して参加しています。

  日本で起きた悲劇のことを私が初めて聞いたのは10歳の時でしたが、自分にとって最も恐ろしいもの、セミパラチンスク核実験場が自分の国にあることは実感できませんでした。11歳のとき、父が撮った被害者の写真を見ました。みなさんも大会会場で父の写真展「カザフスタンの核の悲劇」をご覧になったと思います。私の父、ユーリ・クイディンはこの世を去りましたが、父の写真はこの悲劇の静かな証人として残されました。結びついていますが、カザフスタン領内にはセミパラチンスク実験場だけでなく、小規模で秘密の実験場がいくつもあります。人々は何年もの間ほんとうのことを知りませんでした。

  写真や「ネバダ―セミパラチンスク」設立の歴史が真実を証明しています。カザフスタンにある他の実験場のことを知ったとき、私たちは、被害者の様子を世界に話したり写真を見せたり被害者を助けるためにできるだけのことをする団体を招くことにしました。その後、「フェニックス」基金が創設され、その最初の出版事業が写真集「カザフスタンの核の悲劇」です。カザフスタンのヌルスルタン・ナザルバエフ大統領はこの写真集300部を国連の総会に持っていきました。この会議ではカザフ地域の復興作業に関する決議が採択され、その結果、およそ100,600人が救済されました。

  被害者の生活上の苦労、つまり薬や食べ物や服を買うお金がなく、助けてくれる人もいないという現状を見て、私たちは、核実験や核実験場がもとで苦しんでいる子供のアドレスをインターネット上で公開し、人々の支援を得られるようにしました<http://www.phoenix.org.kz>。それぞれの人が少なくとも1人の子どもの力になれば、世の中を良くすることができると思います。私は、核兵器廃絶が重要だということをもう一度強調したいと思います。子供たちの写真を見てください。あの子供たちは、政府のやっていることをやめさせなければ次の世代に何が起こるのかという生きた見本です。そして核兵器とその遺物を廃絶することが私たちの最優先課題です。放射線は目に見えません。感じることもできませんし、さわることもできません。けれどもその結果は恐ろしいものです。

  「フェニックス」基金は中国のロプノール実験場やアズギール実験場と実験場での爆発の結果をあつかった写真集の出版、それにアズギール実験場からの呼びかけの出版を計画中です。また、教育プログラムも継続します。

  平和について意見やアイデアを分かち合っていただきありがとうございました。核のない未来のためにたたかいを続けましょう!




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