来年のNPT(核不拡散条約)再検討会議で核兵器全面禁止を実現するために、ニューヨークで国際共同行動をおこなうことが決まりました。国際平和会議を開催し、4月26日には大集会とデモ、文化フェスティバルがおこなわれ、日本からの署名提出も計画されています。この行動を成功させるためにアメリカとヨーロッパで動員の中心となっている人たちが世界大会に参加します。
アメリカからは、全米と国際的NGOの行動の調整を提唱し、現在その中心を担っているジョゼフ・ガーソンさん、全米に10万人の会員を持つアメリカ最古の草の根平和団体で、反戦や軍事費削減で国民生活向上など幅広い活動から人びとを核兵器廃絶に組織しているピースアクションからサリー・アイリーン・ジョーンズさんが参加します。また、ヨーロッパからは国際平和ビューロー(IPB)の共同議長を務めるライナー・ブラウンさんが参加します。
3人は国際会議で2015年国際共同行動について語るとともに、8月4、6、9日の全体会で発言します。また、8月5日の分科会1「2015年に向けて−核兵器全面禁止の行動を」に出席し世界大会代表と交流します。
ジョゼフ・ガーソンさん
(アメリカフレンズ奉仕委員会 ニューイングランド事務所責任者)
アメリカフレンズ奉仕委員会(AFSC)北東部地域のプログラム責任者であり、AFSC全体の軍縮コーディネーター。核戦争阻止と核兵器廃絶を中心に、米国主導のアジア太平洋地域の軍事化に対して平和で公正な代替案を作り、最も直近ではウクライナとイラクでの米国による戦争の防止に焦点を当て、教育・組織活動に力を注いでいる。2015年NPT再検討会議に向けた全米と国際的NGOの行動の調整を提唱し、現在その中心を担っている。アジア・太平洋平和と脱軍事化作業グループの議長、国際平和ビューローの運営委員、中堅国イニシアチブの運営委員会メンバーであり、NATO(北大西洋条約機構)反対・戦争反対ネットワークの中核メンバーでもある。公民権運動、ベトナム反戦平和運動以来長らく正義と平和を目指す運動に関わってきた。核凍結運動の発足に尽力し、2010年NPT再検討会議国際計画委員会の共同議長もつとめた。著作に「帝国と核兵器:米国は世界支配のためにいかに核兵器を使っているのか」、「ザ・サン・ネバー・セッツ―世界を覆う米軍基地」などがある。
サリー・アイリーン・ジョーンズさん
(ピースアクションニューヨーク州基金議長)
サリー・ジョーンズは2002年、スタッテン島ピースアクション(ニューヨーク市内)を結成し、戦争と軍事化に反対し、核兵器廃絶を呼びかけて以来、活発に運動に関わって来た。ピースアクションはアメリカ最古の草の根平和団体で、全米に10万人の会員を持つ。現在サリーはニューヨーク州のピースアクション基金の議長を務めている。ニューヨーク州には4つの学生支部を含む18支部があり、州内の大学で学生支部を増やそうとしている。サリーはスカラスティックというこども向け本の出版社で経営アナリストとして働いている。スタッテン島のバックネル大学を卒業後、ニューヨーク市立大学大学院で比較文学の修士号を取得した。水泳、読書、書くことが好きで、地域社会の活動にも積極的にかかわっている。娘2人、息子2人の母親であり、孫が6人いる。ジャズピアニストの夫デイビッドも多くの社会活動に参加している。
ライナー・ブラウンさん
(国際平和ビューロー 共同会長/ドイツ反核法律家協会 執行理事/地球的責任のための技術者・科学者ネットワーク)
2006年からドイツ反核法律家協会の執行理事を務め、2010年からは国際反核法律家協会、ドイツパグウォッシュ会議の執行理事。アフガン戦争でのNATOの役割やNATOの核戦略をきびしく批判しており、最近では5月にシカゴでおこなわれたNATO対抗サミット行動を組織した中心的リーダー。ドイツからの米国配備の核兵器の撤去運動にもとりくむ。2013年より、国際平和ビューローの共同議長。2012年世界大会に参加。