日米政府の隠ぺい体質 今に続く核汚染を告発 被災60年3・1ビキニデー広島集会に100人

広島ビキニデーで講演する山下さん

アメリカのビキニ水爆実験によって「第五福竜丸」など多数の日本漁船が被ばくしてからちょうど60年。広島県原水協は「被災60年3・1ビキニデー広島集会」を東区地域福祉センターで開催、100人が参加しました。集会はまず全員でヒロシマ・ナガサキ・ビキニの犠牲者、そして3・11東日本大震災の犠牲者に黙とう。大森筆頭代表理事が「ビキニデーは反核平和運動の大きな源流のひとつ。アメリカに追随して被ばくの実相を隠ぺいする日本政府を非核の政府に変えよう」と開会挨拶しました。

「太平洋核被災支援センター」の山下正寿事務局長が「核の海の証言~ビキニ・フクシマの海洋汚染を追跡して」とのテーマで1時間余にわたり講演しました。山下氏は「ビキニ事件は世界規模で核汚染を広げる始まり」とし、現役高校教師時代に幡多高校生ゼミナールの生徒たちとともに、水爆実験に遭遇した漁船員約300人から聞き取った結果、かなりの漁船員が40~50代で死亡していることを突き止めたが、日米両政府が情報を隠したために被害の全容はいまだに明らかになっていない、と告発。そして日本は東京電力福島第1原発事故の汚染水で、世界一放射能を垂れ流しており、政府や東電が都合の悪い情報を出さず、全容解明ができない恐れがある。がんの発症率を世界規模で高めてしまう核開発などもってのほかというのがビキニとフクシマの教訓と結びました。

集会はこのあと、被爆70年・2015年NPT再検討会議へ向けて、「核兵器全面禁止のアピール」署名の推進、原爆展の開催、ニューヨーク行動への代表派遣、原発即時ゼロへの諸行動への参加などを確認して終了しました。

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