ジュネーブ日本代表部へNGOら抗議 日本原水協代表団も活躍

4月24日夕刻(現地時間)、南アフリカ政府が核不拡散条約(NPT)再検討会議第2回準備委員会に提案した「核兵器の人道的影響に関する共同声明」に、日本政府が署名を拒否した問題で、同会議に参加していたNGOは日本代表部前で抗議をおこないました。要請代表団を派遣している原水爆禁止日本協議会(日本原水協)のメンバー10人も参加しました。

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参加者は、国連欧州本部から日本代表部までデモ行進をおこない、「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ、ノーモアヒバクシャ」などとシュプレヒコールをあげて気勢を上げました。

被爆者で、広島県被団協副理事長の佐久間邦彦さんは、「署名拒否には大きな憤りを感じる。被爆者は核兵器が廃絶されるまでたたかい続けていくことを誓う」と、代表部へ渾身のうったえをおこないました。

日本原水協代表団のメンバーは色鮮やかな旗をつなぎ合わせた横断幕をもって積極的にアピール。「原爆許すまじ」「青い空は」を合唱し、沿道や報道陣からの注目を浴びました。

*青年参加者のコメント*

 同じ目標に向かう人々の力は本当に強いものだと思いました。核廃絶に向けて、このデモのように力を合わせることが強い力を生むのではないかと感じました。(日本福祉大学2年、大場慶士)

 日本政府が声明に署名しないことが決定して3時間後の行動でした。普段だったらもっと時間がたったあと、紙媒体やテレビを見て憤っているところを、タイムリーに行動できたのは新鮮でした。それぞれの団体の、諸外国の人が同じ思いで集まってくれたことが心強く、同時に被爆国として恥ずかしく感じました。ヒロシマ・ナガサキの悲劇を自国を守るためだと言って繰り返してもいいと考えているのだろうか。核の傘が本当に日本の安全や将来を守る方法なのか、帰ってから多くの人と考え訴えていきたい。(日本福祉大学4年、天久奈津美)

 賛同しなかったほかの国ではなく、日本政府に対する抗議行動なのだということを、日本政府はどれくらい重みを感じているのでしょうか。私は抗議行動の最中に、なぜさまざまな国の核兵器禁止を望む人たちがここに集まったのかと思うと、それは“非人道的見地による核兵器の禁止”ということへの日本への期待を政府が裏切ったというところにあると思いました。核兵器禁止を望む日本以外の国の人々にとって、広島・長崎への原爆投下が多くの非人道的な苦しみを与えられたか、それは本政府の核兵器禁止へのプロセスの一番重要なところである!と私たち以外の国の人たちも考えていたのではないでしょうか。今回のことで日本政府は被爆者の方々を大きく裏切ったし、世界中からの目線も裏切った!とても憤りを感じています。(愛知淑徳大学4年、山田星河)

 日本政府に対する抗議行動を行った時、日本の青年が「ノーモアヒロシマ、ノーモアナガサキ」とコールを始めました。その後、日本の青年のコールが終わると、他の国の青年が同じようにコールを始めてくれて、世界の国々が核兵器廃絶にむけて思いは一緒と感じました。このたびの日本政府の行動は日本の思い、被爆者の思いを踏みにじるものだと感じました。(自治労連青年部書記長、岡﨑加奈子)

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