パンフレット学習を力に3・1ビキニデーに参加しよう

2013_3・1パンフ表紙

核兵器のない世界へ、歴史のページを開く新たな運動の出発点となる「2013年3・1ビキニデー」が2月27日から3月1日まで、静岡県焼津市を中心に開かれます。

1954年3月1日、米国がマーシャル諸島ビキニ環礁で強行した水爆実験によって、焼津港を母港とする漁船「第五福竜丸」をはじめ多数の日本漁船が被災、広島・長崎に続く三度の核兵器の被害に、原水爆禁止の世論と運動が沸騰し、核兵器禁止と反核平和の声が世界に広がったように、「2013年3・1ビキニデー」は、2015年の次回NPT再検討会議に向けて、「核兵器のない世界」への流れを強める「行動のビキニデー」です。また、日本を再び戦争する国に変える憲法改悪をやめさせ、核兵器全面禁止をリードする日本をつくる全国的運動の出発点です。そして、TPP反対、脱原発など暮らしや未来のために行動する全ての運動との「連帯のビキニデー」です。さらに、2015年NPT再検討会議に向けた青年のとりくみのスタートとして、今年の原水爆禁止世界大会成功を視野に入れた青年交流集会も行われます。

長崎市の成人式行動で一時間に510筆の署名が集まるなど、新年の6・9行動、成人式行動などでは「従来にない署名数」「チラシの受け取りも違う」状況で多くの人々が核兵器廃絶や平和を求め、日本の国のあり方を模索し対話が広がっているのが特徴です。

こうした国民の声を正面から受け止め、今年の運動の出発点となるビキニ集会にしたいと考えています。今年のパンフもそうした情勢を反映して、あらためてビキニ事件とそれを契機に「人類と文明をまもる新しい歴史の出発点」となった運動を振り返るとともに、国連総会での諸決議の状況など新しい情報も満載です。

 1冊で、今の反核平和運動がよく見える・よく分かる

笠木

今年の「ビキニデーパンフ」が届き、一気に読みました。この1冊で、ビキニデーと反核平和運動がよく見える・よく分かるというのが私の第1の感想です。コンパクトで、中味は濃い。ビキニ事件は、核兵器廃絶の運動の原点であること、なぜ、日本の国民は、ビキニ事件に怒り、たたかいの炎を上げたのか。このことを知ることは反核平和の運動にとってたいへん重要です。

第2の感想は、核兵器廃絶運動の原点をつかむとともに、私たちにとってビキニ事件とは何かを学ぶことができます。原子力の平和利用=日本への原発導入、原発大国日本へと突き進んでいったことも、ビキニ事件と深い関わりがあることもこのパンフから学ぶことができます。

私たち神奈川県民にとってビキニ事件は特別の意味を持つ事件です。マグロ漁船の被爆によって、三浦三崎の魚市場のマグロは甚大な被害を受け、被爆した漁船乗組員も多数いました。そして、「原爆実験停止」「経済的損害の補償」などを求め、三崎町あげての町民大会、県議会決議などが大きくわき起こりました。まさに、原水爆禁止運動の原点のたたかいは、三浦三崎から、神奈川から起こったことを私たちは学んでいきたいと思います。

学習こそ運動前進の力です。3・1ビキニデーパンフレットはその時の強い味方です。

(神奈川県原水協事務局長・笠木 隆)

すっきりした構成 見やすく、活用しやすく、グレードアップ!

嶺村

2011年7月から愛知県原水協で働き、2回目の3・1ビキニデーとなります。今年の3・1パンフを手に取り、昨年と比較して構成がすっきりし、目次・プログラムなど見やすくなっていることを実感。その上で特徴的に感じたことは、①ビキニ事件はいまも終わっていない・・・アメリカの原発導入という鎮静化や、日本政府の幕引きを許さず、大石又七さんや高校生たちなど多くの人の手で今もなお事件の解明と、被災者の救援が続けられていることを詳しく掲載。

②ビキニ事件で盛り上がった日本の原水爆禁止運動を抑えるため、原子力に好意的な世論を形成するために、日本の原発が推進されたという歴史を確認することによって放射能の被害を根絶し、原発ゼロの運動と、原水爆禁止運動が連帯する位置付けがはっきりする内容となっている。

③被爆の実相を伝えることについては、命の限り証言の先頭に立つ被爆者の体験・思い・人生を受け止め、受け止めた責任として私たちが伝えていくとともに、高齢化が甚だしい被爆者への聞き取りなどを(急ぐ)ことが重要だと考えているなどがありますが、全体として活用しやすくなっているので、愛知でもしっかりと普及し、学習の場で活用を進めていきたいと思います。

(愛知県原水協事務局長・嶺村君代)

核兵器と原発の根本から最新の到達点まで深く情勢を学べる

石村

昨年の総選挙の結果、安倍政権が誕生。「核武装」を主張する日本維新の会が54議席を占めました。核武装を掲げる政党の進出に危機感を覚えます。この勢力は憲法破棄・改正を強く主張しています。今年の3・1ビキニデー集会は、パンフレットの9~11ページに記載されているように、「平和への逆行を許さない・憲法9条と『非核三原則』の輝く日本を」めざす集会としましょう。

また、同パンフの4~5ページに「ビキニ事件は終わっていない・・・人類と文明をまもる新しい歴史の出発点」とありますが、文字通り1954年3月1日のビキニ環礁での水爆実験の衝撃から原水爆禁止のたたかいは全世界に広がり、今日まで継続されています。

パンフの12~13ページは「原発ゼロへ!!放射能の被害根絶」を示し、中でも「核兵器製造のポテンシャルは(原発・核)保持する―政府・支配層のねらい」のカコミ記事は核兵器と原発の関係の根本を明らかにしています。深く情勢を学べるこのパンフレットを大いに普及したいです。

(東京原水協事務局長・石村和弘)

全体を読み合わせるだけで今年の3・1ビキニデーの意義がわかる!

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今年の3・1パンフは、昨年末の総選挙の結果を踏まえた新しい情勢のなかでの核兵器廃絶運動の方向性が、わかりやすく書かれていると思います。

第一に「ビキニ被災事件がまだ終わっていない・・」とその全容解明が求められていること、閉ざされた蓋をこじ開けることの必要性が強調され、後半部分で原発問題にも触れ、核戦略上と経済的利益確保に加えて国民の世論を鎮静化させる目的で、ビキニ被災事件の時点から原発の導入が始まったこと、まさに「ビキニとフクシマはつながっている」ことがうかがえるものとなっています。

第二に、国際政治の舞台では、なかなか新たな進展が見られない中、マレーシア提案の「核兵器全面禁止にいたる交渉開始」決議への賛成票が増える、スイスなど34カ国+1の人道的側面からの「核兵器非合法化」共同声明など核廃絶への努力と前進がみられ、「一部の核保有国が決断すれば、核兵器全面禁止への道が一気に開かれる」情勢にあることが明らかにされていることです。

第三に、こうした情勢のもと、世界唯一の被爆国として日本政府がこの運動の先頭に立つことが求められており、草の根からの運動で日本政府を動かすことの必要性が、「改憲」を主張する安倍内閣の誕生の中でいっそう強く求められていること、原発ゼロなどの運動と連帯した闘いで局面を打開しようと訴えられたものになっており、全体をみんなで読み合わせるだけでも今年の3・1の意義が分かるものとなっていると思います。

(静岡県原水協事務局長 大牧正孝)

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