「ふるさとをかえせ!」―。被災地連帯の横断幕を掲げて歩く国民平和大行進は6月27日、福島県いわき市を行進。東京から11人が日帰りバスツアーで応援に駆けつけ、交流会、行進、署名行動に参加しました。前川史郎事務局員の報告です。
東京からバスで参加したのは、全教、全労連、JMIU、神奈川県原水協、都庁職労組の代表。
正午過ぎにバスがいわき駅前に到着した時、ちょうど街頭宣伝が終わったところで、合流しようとしたら行動参加者から拍手と歓声が上がりました。聞くと30分程度の行動で144筆の署名が集まったとのこと。地元の方は、「原発事故後、今までは反応が薄かった背広姿の男性たちが変化してきた」「毎月同じ場所で16年間、6・9行動を続けているので信頼を得ているのだろう」などと話していました。
午後は、福島勤労福祉会館で交流会が行われ、原発問題住民運動全国連絡センター筆頭代表委員の伊東達也さんが原爆と原発の関係を「わが国の外交政策大綱」(昭和44年9月25日外交政策企画委員会)という秘密指定解除文書のコピーも紹介しながら日本の原発推進政策の背景を解明。また、原発からの撤退をめざす運動を報告しました。
北海道→東京コース通し行進者の米山幸子さんも福島を歩く中で見聞きした仮設住宅で生活している方の苦しみ、災害復興が遅れている実態などを報告されました。
その後、労災病院玄関前から行進スタート。出発直後、交差点にいる3人の女の子が行進団をジッと見ていたので走って行って話しかけました。「先頭にいるオレンジ色のタスキをかけた人が北海道から歩いてきたんだよ」と言うと目を丸くする3人。「『げんばく』をなくそうとアピールしながら東京まで歩いて行くんだよ。一緒に歩かない?」と誘うと、帰り道と同じ方向だったので行進団の列に入り、手を繋いで歩いてくれました。
さらに、バス停にいる高校生たちにも「北海道から東京まで歩いています」と話しかけると「ウソ!マジで!?死ぬよ!!」と大騒ぎ。核兵器をなくすためだと説明すると、そろって「応援していまーす!」と手を振ってくれました。
行進のゴール地点、内郷駅頭では、下校時間の高校生たちが電車を待っている姿を見つけ、いっせいに署名をお願いしたところ、次々と署名をしてくれました。
また、タクシードライバーに署名をお願いしたり、住宅訪問で呼びかけ、30分で143筆の署名と200円のカンパが寄せられました。