福島県原水協の石堂事務局長と福島地区原水協の二階堂代表は2月22日、全国の皆さんから寄せられた「ちひろカレンダー」を飯館村の子どもたちに届けようと、福島市飯野支所内で行政事務を行っている飯館村役場の教育委員会を訪問しました。
応対してくれた教育長の広瀬要人氏は「いわさきちひろさんの絵は本当に癒されますね」と言って大変喜んで下さいました。点在している子どもたち全員に配るのは難しいということで、飯館村の中学生150人にプレゼントすることになりました。
現在飯館村では、村独自で「放射線教育」の指導書を新学期に合わせて作成中という事ですが、これは全国で初めてのことです。
広瀬教育長は「これまで、文科省では、原子力エネルギーを推進する方向での指導はあったが、放射能に関する指導は全くしてこなかった。村が独自に専門家と現職の先生たちで指導書を作成している。子どもたちはこの先長い期間、この放射能と向き合っていかなくてはならない。生きる力をつけて欲しい、そのために大人は正しい知識を持って子どもたちを指導していかなくてはならない」と話されました。また、県外に転校していった福島の子どもたちが、いじめを受け、不登校になるケースが増えていることにも触れ、「子どもだけではなく、日本全体で放射能に対する正しい知識、情報を共有しないといけない」とも話していました。福島の子どもたちが過酷な環境にあることを再認識しました。
懇談の最後に核兵器全面禁止の署名をお願いし、「後日送ります」ということになりました。
なお、23日には郡山市の仮設住宅で、新婦人郡山支部が「うたごえ喫茶」をやるというので、そこにカレンダーを持って行くことになっています。
(福島県原水協事務局長・石堂祐子)