日本原水協は1月6日、「新しい形態による核実験の強行に抗議し、核兵器のない世界のための誠実な努力を要求する」と題する抗議文を米大使館にFAX(政治部FAX03-3224-5290)しました。
以下、全文です。
アメリカ合衆国大統領 バラク・オバマ殿
新しい形態による核実験の強行に抗議し、核兵器のない世界のための誠実な努力を要求する
米国エネルギー省(核安全保障局)が、昨年の7月~9月に3回目となる新たな形態での核実験をニューメキシコ州のサンディア国立研究所で行っていたことが明らかになりました。また11月16日に4回目を実施したとの報道もなされています。被爆国日本国民の願いを踏みにじる行為に強く抗議するものです。
貴国政府は、今回の実験の目的について、保有する核兵器の安全性や有効性を維持するためと主張しています。しかし核兵器の実験は、たとえそれが核爆発を伴わないものであっても、核兵器の保有や配備を継続し、使用に備えるものであり、2009年4月、あなた自身がプラハで約束した「核兵器のない世界を追求する」との目標に逆行するものです。
2010年5月、NPT再検討会議は「核兵器のない世界の平和と安全を達成する」ことで合意し、すべての国の政府にそのための「枠組み」をつくる「特別な努力」を行うことを義務付けました。
核兵器のない世界の実現は、核兵器を禁止してこそ可能になります。国際政治では、いまや圧倒的多数の国々が核兵器禁止条約の交渉の開始を求めています。
貴国政府がいっさいの核実験、核開発計画を放棄し、核兵器全面禁止条約の実現のためにただちに努力を始めるよう、強く要求するものです。
2012年1月6日
原水爆禁止日本協議会