ニューヨークの国連本部を訪問し核兵器全面禁止を求める日本原水協代表団に参加した青年4人(宮城・小林友美、東京・新屋朝貴、愛知・天久奈津美、兵庫・垣本聖)に聞きました。(聞き手:佐藤愛)
―国連代表部を訪問してどうだった。
新屋:各国の政府の立場は文書やHPで見れるけど、直接顔を見て対話するっていうのがとても大事。
天久:大使たちの話を聞いて、世界のいろんな動きが見えた。
小林:各国との連携はとてもシビアだと思った。
垣本:(核兵器禁止)条約に対してある程度は一致してると思っていたので、びっくりした。それぞれにとっての優先課題も違うし、それを考えたら大変とは思うけど決まってほしい。
新屋:みんな核兵器のない世界を究極的には求めているけど、それぞれのプロセスが違う。代表部に影響を与えるのは、署名を現物で渡すことだと実感した。
▲第1委員会のヤルモ・ビーナネン議長に署名を手渡す高草木博日本原水協代表理事
―今回一番印象に残ったことは。
新屋:やっぱり(国連軍縮問題担当上級代表の)セルジオ・ドゥアルテさん。昨年5月のニューヨーク行動の話をして学生の好反応を受けてきたので、本人に活動の後押しをしてきてくれた感謝を直接伝えられたのがうれしかった。
発言する新屋くん(下)
小林:代表部の人やデモの人々と直にコンタクトできたこと。すごく楽しかった。
▲ウォール・ストリート占拠行動でアピールする日本原水協代表団
天久:被爆者の経験はこれから重要になると、どの代表部も口を合わせて言っていたことに、日本のことを理解してくれてると思った。
▲イギリス政府代表に署名を手渡す天久さん
垣本:各国代表の人に伝わってるなと手応えを感じた。ロシアやアイルランドの代表部訪問では、一人ひとりと目を合わせて話してくれた。
―最後に一言、一番伝えたいことをどうぞ。
天久:核兵器廃絶をできるかできないかじゃなくて、すること。戦争に勝とうとばかりして平和になる努力をしていない。みんな自分の生活を守りたいだけ、一般市民は核兵器を使いたいとは思っていない。何の利益もないから。一握りの経済利益のある人たちだけ。じゃあ、なくせばいい。なくす方が合理的。
垣本:勢いでニューヨークまで来ちゃったけれど、核兵器廃絶への思いはある。帰ったら、何を伝えようかなと思うけど、より一層核兵器全面禁止の運動に力を入れていこうかな。
小林:ウォール街でおばあちゃんたちから「若い人たちが来てくれて良かった」と言ってもらえて嬉しかった。今度は自分が帰ってから、周りに元気を与えたい。
▲ウォール・ストリートで出会った人にいわさきちひろの缶バッジをプレゼント
新屋:自分たちが代表して国連要請に来ているけれど、大勢の人が署名やカンパをしてくれている。小さい努力の積み重ねが国際政治を動かしているんだぞということ、直に感じてきた自分の感覚をみんなに伝えたい。
ドゥアルテさんの発言「若い人がこの世界のあり方を考えることは健全的だ」。それをウォール街でも思った。
▲国連本部に積み上げられて展示されている核兵器廃絶署名
―ありがとうございました。これからも頑張っていきましょう。