日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の新役員7人は9日、日本原水協の事務所を訪問しました。
山本英典事務局次長は6月7、8両日に行った全国総会での大きな特徴は、福島第一原発事故を受けてエネルギー政策の大転換を図ること、死没者に対する国の償いをせよと議論したことを紹介。日本原水協が進めている「核兵器全面禁止のアピール」には全面的に賛同して一緒に進めていきたいと話しました。
町田市の被爆者団体「町友会」の深堀寛治さんは、「福島原発事故は人災。核を廃絶したい」
「折鶴桜会」(小金井市原爆被害者の会)会長の泉順太郎さんは「孫を原因不明の脳腫瘍で亡くしている。核兵器というものは、最後までなくすことを訴え続けたい」
板橋みのり会(板橋区在住原爆被害者の会)副会長の川上誠さんは「広島で1.2km被爆。核兵器の恐ろしさは体験した者でないとなかなか分かってもらえない。直接被爆した者が、ヒバクシャをこれ以上、福島でも作ってはならないと声を大にして訴えていきたい」
などと話しました。
これを受けて日本原水協の安井正和事務局長は「日本原水協は被爆者援護連帯を3つの柱の1つとして活動しているので、ともに被爆者の願いである核兵器廃絶へ全力をあげたい」「福島原発事故に関わっては、原発依存ではなく自然エネルギーへの転換を平和行進でも呼びかけている」と共同を呼びかけました。
また、高草木博代表理事は「福島原発事故を見ていて、震災でもあれだけの被害があるのだから、兵器に使うことはこれ以上許しておけないと改めて強く感じた。核兵器は意志があれば原発よりも簡単に廃絶できる。そういう世界大会にしたい」と話しました。
山本事務局次長は最後に「被爆者は平均年齢が76歳。目が黒いうちに核兵器のない世界を見たいし、国家補償を実現させたい」と締めくくりました。