【愛知】飯舘村、南相馬市など放射能汚染調査 浜岡原発なくす決意あらたに

5月19日、福島第一原発事故による放射能汚染測定調査を行った愛知県原水協の佐竹康行事務局長による感想を紹介します。

5月19日朝、高速道路上、福島に向かうにつれ、線量計のゲージが動き始めます。地震によって崩壊した道路上の壁、道路自体も陥没しているところもいくつもあり、惨状の一端を示していました。高速道路上でも、2マイクロシーベルトをこえる数値。

▲JRバス東北「渡利唐沢」バス停にて測定。アスファルトで1.3マイクロシーベルト(以下、μSv)、草の上に置いたところ、2μSvを記録。

飯舘村へ向かう途中、畑の中、道の駅、道ばた、わき水の流れている付近など所々で、放射線量を計測。2マイクロシーベルトにアラームをセットしてありましたが、飯舘村に近づくにつれ、度々鳴り続きます。雨水が流れる付近はやはり線量が高い。

▲県道12号線で飯舘村に入った直後、二枚橋のたんぼで測定。約2μSvを記録。車内は0.08μSv程度。

飯舘村役場で、線量調査をしていると、ある村の方が「1や2(マイクロシーベルト)なんてたいしたことない」との反応。役場に置いてあった、「広報いいたて」を見て納得。3月15日には44.7マイクロシーベルトの測定値が書かれていました。

▲線量を測定する横江副会長

別の方は、「政府のことは信じていない。でも、避難しろというので仕方なく避難する」と怒りを露わに。

▲通りすがりのおじいさんが「(5月末までに出て行けと言われて)みんなピリピリしとる」と話してくれました。

測定器は常時役場前に置かれており、どことなく緊張感があります。でも、村の中で一番賑わっているのが、引っ越し業者が並んでいる役場前というのはとてもつらい。自家用車は家々にあるにもかかわらず、人気がなく、とても寂しい村となっています。

▲役場の入口には佐川急便の他に、引越しのサカイの受付窓口が設けられていました。

役場を後にして、南相馬市の境界線まで出かけました。

▲福島第一原発から半径20km圏内のため「原子力災害特別措置法」により立入禁止となった南相馬市の境界線

北海道警の若い警官がマスクだけで警備。

▲警備していた北海道警察の警官は、何時間で交替するのかと質問すると「勤務状況については答えられない」とのことでした。

やはりその近くが一番高い数値で5マイクロシーベルト。「気をつけてね」と警官にも声をかけるすがら、白装束にマスク姿の自衛隊員がトラックで出入りしていました。

▲警官の格好に比べて、封鎖されている方向からどんどん出てくる自衛隊車に乗っている隊員は全員白い防護服で完全防備でした。

すてきな村だと感じた村々が、人災で、こんな惨状になるのを目の当たりにして、被災地への支援をもっと強めようと思いつつ、「地元の浜岡は無くさんといかん」ととても強く感じました。

 

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