兵庫県神戸市では3月18日、非核「神戸方式」36周年を記念する行事が終日行われました。
早朝、神戸市役所の職員に対して、「神戸市議会が全会派一致して核兵器積載艦艇の神戸港入港拒否決議が採択された記念日です」と訴えるチラシを配布し、非核「神戸方式」を厳守する努力をよびかけました。昼休み時間には、神戸市役所花時計前からいちばんの繁華街・三宮センター街をパレードして、「東日本大震災の被災地を救援しよう」などと訴えました。
夜には、緒方靖夫さん(日本共産党国際委員会責任者)を講師に迎えて「記念のつどい」が行われ、会場(定席120人)からあふれる180人以上の参加者が熱心に聞き入りました。緒方さんは、歴代の政権が日米軍事同盟のもとで「核密約」を維持するなかで、非核「神戸方式」が核兵器持ち込みを許さない明確な措置として国際的にも高く評価されていることを強調。国連やニュージーランド、アメリカなどへの影響を語り、歴史的、国際的意義を明らかにしました。また、国際政治での市民社会の役割の広がり、最近の中東、中南米、アジアの情勢の変化について、豊富な国際活動のエピソードを交えて報告しました。
つどいでは、非核「神戸方式」の現状と課題について兵庫県原水協の梶本修史事務局長が「基調報告」を行いました。参加者には、東日本大震災の救援募金を訴える日本原水協声明などが配布され、梶本氏が協力を呼びかけました。梶本氏は、被爆50年の1995年1月に阪神・淡路大震災の直撃を受け、非核「神戸方式」20周年記念集会の開催が危ぶまれた時に、全国の支援で成功させることができたことを思い起こし、全力で支援・救援しようと訴えました。ほとんどの参加者は、各地の救援募金に何度も応えていますが、つどいでは6万6555円の募金が集まり、日本原水協を通じて被災地に届けられることになりました。
つどいでは、兵庫県関係者41人の連名で、「核兵器禁止条約の交渉開始を要求する国際署名」を推進するアピールが採択されました。(兵庫県原水協事務局長・梶本修史)