抗議文
アメリカ合衆国連邦議会
共和党上院議員 リンゼー・グラハム殿
あなたは、2024年5月8日、米上院歳出委員会国防省委員会で、1945年の広島、長崎への原爆投下について、これが「戦争終結につながった」との考えを示し、「イスラエルは負けるわけにいかない。これは、広島と長崎の究極版だ」とのべ、アメリカによるイスラエル軍の行動の支援を促した。
いま、世界の世論と圧倒的多数の政府は、パレスチナ自治区ガザ地区住民に対するイスラエル軍の無差別の殺りくと破壊に抗議し、即時の停戦、即時の人道支援、人質の解放、イスラエル軍の撤退、国連の決議に基づく紛争問題の平和解決を求めている。
一般市民にたいするテロ攻撃はもちろんいかなる理由であれ、容認されるものではない。だが、武力攻撃の継続とそれに対する米国の軍事支援は、問題解決を遠ざけ、罪もない市民の犠牲を拡大するだけである。まして、核兵器の使用を促したことは、広島、長崎をガザで再現させてもかまわないという、究極の暴論であり、人類の生存に対する挑戦にほかならない。
我々は、あなたがそのことを真摯に受け止め、核兵器の使用の正当化にまでいたった5月8日の発言をただちに撤回するよう強く要求する。
2024年5月17日 原水爆禁止日本協議会