岸田政権による憲法改悪を許さず、憲法9条にもとづく平和外交、核兵器禁止条約に参加し、世界の平和と安全に貢献する日本の実現を

戦争する国づくりストップ! 憲法を守り・いかす共同センター (略称:憲法共同センター)は12月9日、JR新宿駅西口・小田急百貨店前で「9の日」宣伝をおこない、日本原水協の安井正和事務局長も「憲法改悪に反対する全国署名」をよびかけました。スピーチ全文を紹介します。

9の日宣伝 スピーチ        日本原水協事務局長 安井正和

「憲法改悪を許さない全国署名」がはじまりました。

署名へのご協力をお願いします。

岸田首相は12月6日、臨時国会の所信表明演説の最後に、憲法改正への意思を表明しました。

1か月前の総選挙の開票日の記者会見でも「党是である憲法改正を積極的にすすめたい」と発言しています。

しかしみなさん、

国の在り方の根幹である憲法を改正すべきという声は多くはありません。

ことしの5月3日の憲法記念日にNHKが行った世論調査でも、「改正する必要がある」と答えたのはわずか3割程度です。

主権者である国民の多数は、憲法改正を求めてはいません。

改憲に執念をもやしているのは自民党です。今度の総選挙で多数議席獲得を背景に、改憲にのめり込んでいるのです。

自民党の改憲推進本部での議論で、憲法改正の意義について、何が語られているかご存じでしょうか?

推進本部の「憲法改正に関する議論の状況について」という文書でこう書かれています。「憲法改正は、わが国が初めて取り組む歴史的事業である」それは「国の民主主義と立憲主義を高めるものである」と。

自民党による憲法改正が、立憲主義と民主主義を高める?みなさん、信用できますか?

安倍首相がやったことは、集団的自衛権を容認する安保法制の強行、森友、加計、桜を見る会問題に示される政治の私物化と隠ぺい、菅首相がやったことは学術会議への人事介入です。立憲主義と民主主義の破壊ばかりではないですか。

その後を継いだ、岸田首相も歴代政権の憲法解釈を覆し、「敵基地攻撃能力」保有を所信表明演説で言明しました。

立憲主義と民主主義を壊す自民党は信用できません。

改憲の動きをやめさせましょう。

みなさん、

自民党の最大のねらいは、憲法9条を改定して国防軍をもつことです。

5年前に自民党が決めた改憲案には憲法9条を改定して「国防軍」をもつことがはっきり明記されていました。

憲法9条への国民の支持が高く、ハードルが高いので、「自衛隊違憲論」に決着をつけると言って、「自衛隊明記」による9条改悪をねらっているのです。

もしも、「自衛隊」が憲法に明記されれば、その憲法に明記された「自衛隊」の範囲内で国民が国家権力に対して「戦力の保有とその行使の権限を与えた」ことになります。

そうなれば、例えば日本と軍事的に対抗する国が核兵器を保有している事実があった場合には、核兵器の保有や核武装も検討されるでしょう。

2016年、安倍政権のもとで横畠内閣法制局長官は、参議院予算委員会で「憲法上、あらゆる種類の核兵器の使用がおよそ禁止されているとは考えていない」と述べました。

安倍内閣は「憲法9条は一切の核兵器の保有および使用をおよそ禁止しているわけではない」との答弁書を閣議決定していることも忘れてはなりません。

みなさん、

いま、世界では、核兵器禁止条約の発効を力に核兵器廃絶へとすすもう、という声がひろがっています。多くの国ぐにが被爆者の声に耳を傾け、「核兵器による安全」ではなく、「核兵器のない世界による安全」を選択し、核兵器禁止条約を支持し、参加しつつあります。

安倍、菅政権も、今度の岸田政権も、被爆国でありながら核兵器禁止条約に背を向け続けています。

岸田政権による憲法改悪を許さず、軍事国家への道ではなく、憲法9条にもとづく平和外交、核兵器禁止条約に参加して、世界の平和と安全に貢献する日本を実現しましょう。

「憲法改悪を許さない全国署名」にご協力ください。

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