ぼくらは差し出す
一枚の署名用紙を
For the Swift Abolition of Nuclear Weapons
「すみやかな核兵器の廃絶のために」
世界に呼びかける
ぼくらのねがいに
あなたは賛同の顔写真を
署名用紙やポスターに焼き付けた
伊藤一長・長崎市長
07・4・17・PM7:50
二発の凶弾があなたの胸と心臓を貫いた
あなたはたおれた
あなたは死んだ
犯人がどんな理由をつけようとも
被爆地・長崎から
人類の希望を語りつづけた市長の
二人目を抹殺しようとしたのだ
獣のように
ぼくらはあなたの死を無駄にはしない
イラクのテロを憂いながら
“核兵器のない真の平和の実現”を と
若者に託した
あなたの願いを
硝煙が立ちこめ
核の恐怖の絶えない地球にあって
くさかしんすけ
札幌市羊ケ丘原水協事務局長(詩人会議会員)