モレス・アブラハム
エリモンディック(エニウェトク環礁のNGO)共同創立者
エニウェトク環礁は、ビキニ環礁とともに米国の核実験場とされ、1948年から42回の原水爆実験がおこなわれた。そのため、島民はいくつもの島に移動させられ、避難地のウジェランでは飢餓に苦しんだ。1980年の米国による安全宣言以降、島民は再定住しているが、引き続く放射線による汚染など核実験の負の遺産に苦しみながら暮らしている。
モレスさんの祖父は核実験で立ち入り禁止区域とされたエンジェビの大部族長。祖父は第二次世界大戦の際、自分の「エリモンディック」という名のカヌーを使い、日米の戦闘から島民を守った。その名を取ってNGOを立ち上げ、島民と子どもたちの未来のための活動をおこなっている。