【原水爆禁止2016年世界大会】多国間核軍備撤廃交渉の前進に関する国連オープンエンド作業部会への国際会議宣言の提出について

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多国間核軍備撤廃交渉の前進に関する

国連オープンエンド作業部会への

国際会議宣言の提出について

2016年8月4日

原水爆禁止世界大会実行委員会

8月5日、16-17日、19日に再開される表記の国連作業部会(議長=タニ・トングパクディ大使)に、以下のカバーレターとともに、原水爆禁止2016年世界大会の「国際会議宣言」を提出しました。「宣言」は、世界大会に参加している被爆者、被爆国日本と世界の反核平和運動のひとつの総意として、作業部会が国連総会に提出する報告の中で、核兵器を禁止し、廃絶する条約の交渉を開始する明快な勧告を行うよう提起しました。


多国間核軍備撤廃交渉の前進に関する国連オープンエンド作業部会

議長 タニ・トングパクディ大使

2016年8月4日

親愛なタニ・トングパクディ大使

私たちは、広島と長崎の被爆から71年目のことし、「核兵器のない平和で公正な世界のために」をテーマに、8月2日から9日まで広島と長崎で原水爆禁止2016年世界大会を開催しています。

大会は、1955年の第一回大会以来、核戦争阻止、核兵器全面禁止・廃絶、被爆者援護・連帯の三つの基本目標実現のために毎年開催されてきました。今年の大会にも、国連・各国政府代表も迎え、日本と世界の市民社会の運動の何千人もの代表が、たくさんの被爆者や世界の核被害者とともに参加しています。

私たちは、人類を戦争の惨害から救う国連憲章の理念、「各国の軍備からの原子兵器、大量破壊兵器を一掃する」という国連総会第一号決議が掲げた目標に照らして、現在開催されている「多国間核軍縮交渉の前進に関する作業部会」が担っている人類史的な任務の緊急性、重要性を理解しており、出席しているみなさまの真摯な討論に心からの敬意を表するものです。

私たちの大会は、8月2日から4日まで大会の最初のプログラムとして開催した国際会議で、内外の代表が一致して「宣言」を採択しました。「宣言」は、今日に至る「作業部会」の活動について、「作業部会は、核兵器禁止条約の内容や2017年の条約交渉の会議開催なども提案される画期的な会議となった」と、高く評価し、「作業部会が今秋の国連総会に対して、核兵器禁止・廃絶の条約の交渉開始をふくむ具体的な勧告を行うことを要請」しています。ここにその「宣言」をあなたを通じて作業部会にお届けし、併せて、作業部会に対する、「核兵器禁止・廃絶の条約の交渉開始を」との、私たちの提案を勧告に反映させられるよう要望するものです。

これまでの作業部会の会合や核兵器の非人道的影響に関する国際会議などでも被爆者の代表がくり返し警告したように、人類と核兵器は共存できるものでなく、核兵器の惨禍を防ぐ唯一の確実な保証は、核兵器を禁止し、廃絶することです。

私たちは、「作業部会」が、「核兵器のない世界をつくり、維持するための具体的で実効ある法的措置、法規定、規範を」、との総会決議の委託に応える上で大きな成功を収めることを希望し、核兵器の全面禁止・廃絶のために世界諸国民の世論と運動をさらに発展させる努力を通じ、みなさんと連帯することをお伝えするものです。

原水爆禁止世界大会実行委員会

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