核兵器のない平和で公正な世界を
原水爆禁止2007年世界大会への参加と賛同をよびかけます
原水爆禁止世界大会実行委員会第59回総会
「核兵器のない平和で公正な世界を」――。私たちはこのテーマをかかげ、原水爆禁止2007年世界大会を8月3日から9日、被爆都市、広島と長崎で開催します。その実現のため交流、共同、連帯をのぞむ内外のすべての人びとに、大会への参加・賛同を心からよびかけます。
大量破壊兵器開発のウソで強行されたイラク戦争は、いま深刻な泥沼状況におちいり、ブッシュ政権は世界からも米国内からも、厳しい批判にさらされています。
核兵器拡散の懸念がひろがるもとで、いまこそ核兵器廃絶を、という声が強まっています。最近、キッシンジャー元国務長官など米政権の中枢にいた人びとが、核兵器廃絶への「本格的なとりくみが米国によって開始されるべきである」、それは拡散問題解決のとりくみに力を添えるという、「核兵器のない世界」のための提言をおこない注目されました。
ブッシュ政権はあくまでも核兵器の近代化や使用政策、イラク戦争の継続などに固執しています。しかしこれは、いっそうの孤立と破綻を招くだけです。さらに世論と運動を強め、核兵器や戦争の脅威から解放された21世紀を一日も早く築こうではありませんか。
いま日本の反核平和運動の奮闘が、世界から注目され、期待されています。北朝鮮の核問題で、平和解決へ具体的な一歩が踏み出されようとしています。新たな核保有国の登場はもちろん容認できません。同時に日本政府がこの問題を口実に核保有議論を容認したり、アメリカの「核の傘」への依存を強めたり、憲法改悪を進めようとしていることも絶対に許されないことです。
私たちは、被爆国であり、憲法9条と非核三原則を持つ日本が、世界の反核平和のために貢献する国となるようさらに努力を重ねる決意です。
原水爆禁止世界大会は、被爆者とともに、世界的な反核の世論、運動の前進に大きな役割を果たしてきました。近年は核兵器廃絶のために行動する政府とNGOとの国際的な連帯と共同を発展させ、国際政治にも影響を与えてきました。被爆者・核被害者の声をさらに世界にひろげ、すみやかな核兵器廃絶の流れをいっそう前進させましょう。2007年世界大会が、未来をになう青年をはじめ、世界と日本の多彩な人びととの交流を通じて、これまでの成果をいっそう豊かに発展させることをねがい、みなさんに世界大会への参加と賛同、大会成功にむけてのさまざまな行動への協力をよびかけます。