東広島市原水協は今年で2回目になる「原爆展」を6月19日 (金)から21日(日)の3日間黒瀬町生涯学習センターで開催しました。
被爆70年の今年、被爆の実相をより多くの人に伝えるために、3か月前から準備をはじめ、実行委員会も4回開きました。新聞折り込み、友人にハガキを出す、高校や中学校・コンビニにもポスターを貼ってもらうなど、広く町内に宣伝をしました。また、「中国新聞」、「朝日新聞」には、「若者に・・・ 住民らが原爆展」「被爆三世のNPT報告も 戦争悲惨さ知る」と、大きく報道されました。今回は東広島市と教育委員会にも後援をもらいました。
壁一面に「原爆と人間」のパネルを展示し、フクシマの今を伝える原発事故のコーナー、呉空襲の戦争遺品コーナーやDVDコーナー、折り紙コーナーを設けました。
今年は呉工業高校定時制の生徒が制作 した平和のモニュメント4点とNPT再検討会議・ニューヨーク行動で国連ビルまで行進した赤い鯉のぼりも会場に展示しました。外からもよく見え、何だろうと覗いてくれる人もいました。
来場者は、のべ371人で、地元黒瀬町の住民が6割を超え、昨年を大きく上回りました。家族連れや若者も多く、会場は明るく落ち着いた雰囲気でした。
最終日には、ニューヨーク行動に参加した東広島市在住の花岡江美子さん(広島医療生協から参加)と尾形英樹さん(広島県医労連から参加)の報告を聞きまし た。日本原水協からは約1,000人の代表団が派遣され、6,336,205筆の署名を提出したこと、ニューヨーク市内での署名行動を通じて感じたこと、 米国では被爆の実相を知らない人が多いことや、原爆被災者への支援物資を送ったキリスト教会の人々との交流などが語られました。
アンケートでは、ある年配の女性は「被爆70年という年に原爆・戦争・核兵器・原発について、また深く考えさせられる展示でした」。ある中学生は「自分の知っている知識を上回る、想像以上のものがありました。原爆について学校の皆に教えようと思いました」。ある若い女性は「今、世の中が戦争に向かっている時に、このような展示会は本当に意味のあることだと心から思いました。私もいろんなことに頑張ります」など、核廃絶と平和を願う貴重な感想が寄せられました。
東広島市原水協ではこのあと、同市役所1階ロビーで7月6日(月)から10日(金)まで開庁時間に合わせて原爆展をおこないます。
また福富町の道の駅「湖畔の里」でも、8月21日(金)から23日(日)まで多目的ホールのロビーでおこなう予定です。戦争法案など緊迫した情勢の中で、被爆70年の節目となる「原爆展」を各地で開き、より多くの人々、とくに若い人に核兵器の残虐性―非人道性を広く知らせていきたいと思っています。
(東広島市原水協理事 二階堂邦子)