ライナー・ブラウン
(国際平和ビューロー共同議長/ドイツ平和協力ネットワーク代表)
私は日本政府の政策を深く懸念しています。第二次世界大戦の教訓は、決して再び戦争をしない、戦争準備を許さない、ということでした。日本国憲法の改変は、戦争への大きな一歩です。私たちはこれを拒否します。
政治の軍国主義化をやめさせなければなりません。国際平和ビューローだけでなく、私が属するドイツの平和運動も、強く連帯して皆さんの行動を支持します。私たちはそれぞれの国で、戦争と軍事優先体制と軍国主義政治に反対してたたかわなければなりませんが、同時に国際的に団結してたたかう必要があります。
みなさんのたたかいの大いなる成功を心から願っています。
ジョゼフ・ガーソン
(アメリカフレンズ奉仕委員会)
友人のみなさん、
私が生まれてこのかた、米国と世界の多くの地域は、歴代の米国大統領のもとで苦しんできました。破壊されたあるいは転覆させられた国々、または核兵器を使用あるいは威嚇使用された国々を挙げれば、彼らの犯罪は明らかです。トルーマン、アイゼンハワー、ジョンソン、ニクソン、レーガン、息子ブッシュ、そしてオバマ大統領たちの名前は、広島、長崎、ベトナム、ドミニカ共和国、ニカラグア、アフガニスタン、イラク、アブグレイブ、グアンタナモという場所の名とともに記憶されるでしょう。また、一瞬で奪われた数百万人もの罪なき人々の命とともに、今や自殺者が戦死者を上回るほどの米国兵士の命とともに、そして違法な権力と利益を追求するために限られた各国の資源が浪費されるという事実とともに、記憶されるでしょう。
私たちは、どこで支配し権力をふるおうとも、彼らを追及することができます。今やその中には安倍晋三氏も含まれています。
哲学者たちは、戦争になれば真実が最初に犠牲となる、と述べていますが、そう考えると日本という国はすでに戦争の中にあるのではないでしょうか。戦犯である祖父岸信介の世界観にとらわれた安倍氏は、今に至るも、日本軍による残虐な中国、東南アジア諸国への侵略、真珠湾攻撃が、最も根本的な戦争犯罪である侵略行為である、と認めるのを拒否しています。
黒を白と言いくるめ、「戦争とは平和だ」と強弁する伝統に従い、そして米国の後押しを受けて、安倍首相と取り巻き連中は、日本の悲惨な侵略戦争を経て勝ち取られた平和憲法をねじ曲げようとしています。改憲を目標に掲げながら、彼らは日本を「普通の」残虐な帝国主義戦争を戦う国にすることをねらっています。
「日本国民は、…国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」あるいは「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」これ以上明確な言葉がほかにあるでしょうか?これは日本だけでなく、世界の宝なのです。
世代が交代し、歴史の記憶を消し去ろうとする動きもある中で、多くの人々は、日本が15年戦争を経てやっと手にした教訓を学ぶ機会を奪われています。歴代の自民党政府は、未来の帝国主義戦争に日本国民を動員する準備に全力を挙げてきました。存在しないはずの軍の部隊が最初に見せかけの正当性を与えられたのは国連平和維持活動に派遣された時でした。日本の海軍は米国の違法なアフガン戦争のために、米国政府の目下の同盟者としてインド洋に派兵されました。日本の兵士たちは「復興支援グループ」との装いでイラクに派遣されました。今や「黒は白」方式の解釈改憲がまかり通り、史上最高の4兆9800億円の軍事予算を持つ日本は、フィリピン、ベトナム、オーストラリア、インドと連携して、対米依存と同盟のもとで対中国軍事包囲網を作ろうとしています。そしていま、米国のアジア太平洋基軸戦略の強化と日本の戦時秩序の復活をねらった安倍の戦争法制が、日本の国会で審議されているのです。
ベトナム戦争が最も激しかった時期、日本の軍国主義時代を生き抜いた芸術家であるヨーコ・オノは、「戦争は終わった…もしあなたが望むなら」と高らかに歌い上げました。
確かに、全てが米国や日本のせいでないにせよ、南北朝鮮、中国、ロシアなどとの緊張は続いています。しかしこれらの緊張や紛争は、東・南シナ海であれ西フィリピン海をめぐるものであれ、共通の安全保障外交を通じて解決できるし、解決せねばならないものです。
日本が憲法の示す平和と外交、繁栄の道を歩むのか、あるいは軍備競争と紛争、死と国の滅亡をもたらす戦争の道を進むのかは、日本国民であるみなさん自身の行動、あるいは沈黙が決定するのです。
戦争は終わった…もしあなたが望むなら。
ノーモア戦争。二度と戦争は許さない。
コラソン・ヴァルデス・ファブロス
(非核フィリピン連合/フィリピン戦争ストップ連合)
私たちは危険な時代に生きています。私たちの住む地域では特に、企業の戦争機構によって軍拡競争に拍車がかかっています。私たちが今日おこなうことは、子どもたちと将来の世代に残す遺産となるのです。平和で、命が大事にされ、人間を搾取し環境を破壊し続ける大企業の強欲に支配されないような未来を作らなければなりません。私たちは「戦争法制」反対で一致するみなさんのたたかいに合流します。この重要な時期に日本を戦争する国に変えようとする安倍政権の危険で無謀な計画に反対するみなさんの連帯に本当に激励されています。
フィリピンの私たちはまた、生活の多くの分野でたくさんの困難に直面しています。国土のあちこちに軍事優先主義が忍びより、企業の利益と軍拡を優先する政府と地方政府の動きを人々に知らせようと活動する人々の命と移動の自由が脅かされています。これが日比両国で私たちが直面している困難です。私たちはこれからも、共通の願いである平和、核兵器廃絶、正義、連帯をともにめざしてたたかいます。
みなさんの6月14日、24日の行動と、これからも続く多くの努力の成功を祈ります。このたたかいは、努力の成果が見えるまで時間がかかるでしょうが、私たちの連帯は必ず最後に実を結ぶでしょう。活動の成功を願うとともに、みなさんの勇気と決意に敬意を表します。私たちは必ず勝利します。
イ・ミヒョン
(韓国・参与連帯)
参与連帯(PSPD)は、安倍政権による改憲と日本の再軍備に反対します。私たちは、日本の国会で採決が行われようとしている安保法制に大きな懸念を抱いています。
日本の集団的自衛権行使は阻止せねばなりません。これは日本の平和憲法、特に東アジアの平和の頼みの綱となってきた第9条を無効にしてしまうものです。
今年は第二次世界大戦終結から70年になります。日本が過去、多くの近隣諸国に対しておこなった残虐な植民地支配の記憶は、簡単に消せるものではありません。
日本は軍事拡大をやめ、平和憲法を守るべきです。私たちはこれからも、懸念する人々とともに、アジア太平洋全域の平和をめざして前進します。
平和と連帯を込めて。 みなさんの行動の成功を祈っています。