25日、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の役員会議で、全国の被爆者に対するよびかけが決議されました。
以下、よびかけ全文です。
いまこそ すべての被爆者が声をあげるときです
全国の被爆者のみなさん
原爆症認定集団訴訟は、いま重要な局面を迎えています。
全国で229人の被爆者が原告となって、原爆症認定申請に対する国の却下処分を不当とし、却下処分の取り消しを求めてたたかってきた原爆症認定集団訴訟は、大阪(昨年5月12日)、広島(昨年8月4日)、名古屋(今年1月31日)、仙台(3月20日)、東京(3月22日)の5つの地方裁判所すべてで勝訴をかちとりました。
これを受けて、政治が大きく動き始めました。
自民党は「原爆症認定の早期実現をめざす議員懇談会」をたちあげ、厚生労働大臣に対して、仙台地裁判決、東京地裁判決への控訴断念、大阪、広島、名古屋各地裁判決への控訴取り下げを要請しました。公明党も対策委員会を発足させ、民主党、共産党も懇談会や対策委員会をつくるなどして、社民党、国民新党を含む与野党すべての政党が、衆参両院の各種委員会で厳しく政府の審査のあり方を追及、認定制度を根本的に改めるべきだと活発に動き始めています。
認定制度の抜本的改善に賛同する議員も日増しに増加し、3月25日現在衆参両院で200名を超す議員が賛同しています。
しかし、厚生労働省は司法の一連の判断に耳をかすどころか、司法の判断が間違っている、科学や医学の常識から外れていると強弁して、頑迷にも控訴を繰り返しています。仙台、東京地裁判決に対しても控訴の構えを変えていません。
高齢化し、病気を抱えた原告にとって高裁、最高裁と裁判を長引かせることはとても耐え難いことです。229人の原告のうちすでに31人の原告が判決を聞くことなく亡くなっています。原爆症認定制度の抜本改定は焦眉の課題であり、また、実現できる情勢を迎えているのです。この情勢をいっきに切り開く力は全国26万近い被爆者にあります。
心を込めて全国の被爆者に呼びかけます。 原爆症に苦しみながら、申請も提訴もできず、泣き寝入りせざるを得なかった被爆者、今は元気でもこれから原爆症にかかるおそれのある多くの被爆者が、みんなで、原爆の被害をこれ以上「受忍」しない、「受忍」させないという意志を行動で示しましょう。
①「原爆症認定制度の抜本的改善」及び「控訴断念を求めること」に賛同する署名をすべての国会議員から得るために、電話、手紙、ファックス、訪問など、自分ができる行動を起こしましょう。
②仙台地裁判決、東京地裁判決への控訴断念と認定制度の抜本改善を求めて、4月5日までおこなう、厚生労働省前での座り込みを含む直接行動に参加しましょう。
③住んでいる自治体の議会にたいして「原爆症認定制度の抜本的改善」を国にもとめる「意見書」の採択を要請しましょう。
④「原爆症認定制度を抜本的に改めること」を要請する「はがき」に、それぞれの訴えを書き込み厚生労働大臣に送付しましょう。
⑤戦争被害に対する国の責任を明らかにすることが、ふたたび戦争をしない国の証になることを深く心にとめ、被爆者として人類的な使命を果たす努力を重ねましょう
2007年3月25日
日本原水爆被害者団体協議会第323回代表理事会
制度の抜本的改善」及び「控訴断念を求めること」に賛同する署名をすべての国会議員から得るために、電話、手紙、ファックス、訪問など、自分ができる行動を起こしましょう。
②仙台地裁判決、東京地裁判決への控訴断念と認定制度の抜本改善を求めて、4月5日までおこなう、厚生労働省前での座り込みを含む直接行動に参加しましょう。
③住んでいる自治体の議会にたいして「原爆症認定制度の抜本的改善」を国にもとめる「意見書」の採択を要請しましょう。
④「原爆症認定制度を抜本的に改めること」を要請する「はがき」に、それぞれの訴えを書き込み厚生労働大臣に送付しましょう。
⑤戦争被害に対する国の責任を明らかにすることが、ふたたび戦争をしない国の証になることを深く心にとめ、被爆者として人類的な使命を果たす努力を重ねましょう Test
2007年3月25日
日本原水爆被害者団体協議会第323回代表理事会