報道によれば、オーストリア政府が4月のNPT再検討会議に向けて、核兵器禁止、廃絶の効果的措置を求めた文書(「オーストリアの誓い」)への賛同を全国連加盟国に求めたことに対して、日本政府は見送る方針を固めました。背景には、米国政府が「核の傘」への影響を理由に日本を含む同盟国に不賛同するよう働き掛けていたことが明らかになりました。
「世界で唯一の被爆国の日本が核兵器禁止の呼び掛けに賛同しない姿勢は許しがたい」「『核の傘』という核兵器に頼りながら核兵器廃絶を叫ぶ二枚舌外交をやめるべき」(3月14日付、「琉球新報」社説)との厳しい批判の声が上がっています。
被爆70年の今年、日本政府が被爆国としての役割を果たそうとするならば、一方で「核兵器廃絶」を口にしながら、実際には核兵器全面禁止に背を向ける矛盾した態度を直ちに改めるべきです。
日本政府に次回NPT再検討会議で核兵器全面禁止を提唱する流れの先頭に立たせるために、「核兵器全面禁止のアピール」署名を大きくひろげ、「日本政府の核兵器全面禁止の決断と行動を求める」自治体意見書を3月議会に緊急に要請しましょう。
自治体意見書は3月17日現在、24都道府県で128自治体です。日本原水協は4月はじめに、日本政府への申入れをおこないます。
「オーストリアの誓い」(『国際情報資料No.40』参照)
核兵器の人道的影響に関する第3回国際会議オーストリアはNPTの全締約国に対し、第6条の下で存在する義務を緊急に完全に履行するという自らの決意を新たにするよう呼びかけ、そのために、核兵器の禁止と廃絶に向けて法的なギャップを埋めるために効果的な措置を特定し追求するよう呼びかける。オーストリアはこの目標を達成するために全ての利害関係者と協力することを誓う。(一部抜粋)
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