「すみやか」署名と「非核日本宣言」運動.長崎へ400人の代表を―大阪原水協第45回定期総会ひらく

 大阪原水協第45回定期総会は、3月24日大阪社会福祉指導センターで開かれ、2007年度の運動方針を決定しました。総会ははじめに篠浦一朗理事長があいさつ。このあと水谷辰也・日本原水協事務局次長が「2007年の情勢と原水協活動」のテーマで講演しました。近畿原爆訴訟原告の木村民子さんが出席してあいさつも。総会には14労組・団体、12地域原水協・個人の50人が出席。
 つづいて北野雅博事務局次長が議案を提案。第一に情勢の特徴として、2000年のNPT(核不拡散)条約再検討会議での「核兵器廃絶の約束」が、アメリカでのブッシュ政権の登場と、同時多発テロによって重大な障害を生み出したこと。いま世界は、北朝鮮問題でもあきらかになったように、国際紛争の解決は国連を中心とする平和外交での解決が重要であること。国内では安倍内閣が、憲法改悪を公然とかかげ、教育基本法改悪強行など反国民的姿勢をあらわにしている。とりわけ、北朝鮮の暴挙を利用した閣僚等の「核保有」や「非核三原則見直し」発言などは、被爆者を愚弄していると、指摘しました。
 第二に、活動方針では、①唯一の被爆国・日本が「核兵器全面禁止」のイニシアチブを取るために、国是である「非核三原則」の厳守と核兵器廃絶を世界にアピールする「非核日本宣言」要請運動を、自治体や内外の広範な人びと、団体に賛同を求めていること。②6・9行動を中心とする草の根の活動で「すみやかな核兵器の廃絶のために」署名を広げる。③憲法改悪を許さず、9条を守る広範な国民運動で積極的な役割を果たす。④50回目の国民平和大行進の成功。2007年世界大会・長崎に大阪原水協から400人を目標に代表派遣をめざす。⑤原爆症認定集団訴訟が全国22都道府県16地裁2高裁でたたかわれており、大阪原水協もこのたたかいを重視し、署名、裁判傍聴などに積極的にとりくむ。⑥2008年の大阪原水協50周年事業の準備開始などを。このあと玉垣斉事務局長が2006年度決算報告と2007年度予算、新年度役員を提案、活動方針とともに全員で確認されました。


大阪原水協第45回定期総会の発言から―要旨―
■世界大会が青年を育てる
大教組 杉本琢哉
 世界大会で被爆者訪問参加が最も印象に残った、平和はつくるものと言われハッとしたなど、世界大会が青年の目を開かせている。国民的な闘いになった教育基本法の闘いでも…。
■100回の6・9行動を軸に
北区原水協 石田茂郎
 昨年に100回を越えたJR天満駅頭の6・9行動を中心に頑張っている。天神祭りでの署名や原爆展、平和行進などを通じ、市民の関心が寄せられている。世界大会とビキニデーには必ず一人は代表を派遣して役割を果たしてきた。
■ピースチャレンジャー
新婦人府本部 氏家マサ
 「ピースフル中之島」集会に韓国の代表を招いた。いま新しいピースチャレンジャー(核兵器廃絶署名と憲法署名+新婦人しんぶん拡大の推進者)を3千人つくって、夏までに署名10万達成をめざしています。
■被爆者の思い伝えたい
学生平和サークル「ヘイクル」 岸田拓郎
 大阪でも被爆者の話を聞き、世界大会には必ず学習して参加した。最近は近畿弁護団の尾藤弁護士を講師に原爆裁判の歴史から学習。北区の6・9行動に参加して、行動継続による“力”とビラや対話を通じて伝えることの大切さがわかった。
■核兵器廃絶と憲法9条
常任理事 中川益夫
 湯川秀樹博士が、かつて国会での奥野法務大臣の憲法改正発言に対し、核兵器禁止の立場から厳しく反対の必要を説いた。…野球は9回から!…原水爆禁止は憲法9条から!頑張ろう。
■原爆裁判で逆流も
近畿医師団 小林栄一
 いま裁判で、裁判所はカルテを出せと言いだし、原告の意見書と矛盾する部分も出てくる。また訴えの一部を認めないという流れも出てきている。現在、民医連の協力で近畿医師団の強化がはかられている。
■資金活動に絵を提供したい
寝屋川 井上圭史
 美術家として各分野の資金活動に絵の提供を通じて協力してきた。大阪原水協でも協力していきたいと考えています。検討を。
■国民平和行進の全コース踏破が目標
和泉平和委員会 浅田健司
 国民平和行進の全コース踏破が目標。今年北海道~東京コースを「通し行進」します!
■新たな非核地帯の創設に確信
大阪AALA理事長 田中克彦
 世界各地に非核地帯条約。第14回非同盟会議が新たな非核地帯の創設を掲げた。運動の主流に確信を持つ。

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