【広島】被災61年3・1ビキニデー広島集会で中国新聞ヒロシマ平和メディアセンター・金崎記者が世界最初の核爆発実験地の取材を講演

DSCF9132▲講演する金崎さん(写真右端)

広島県原水協は3月1日午後、広島ロードビルで「被災61周年3・1ビキニデー広島集会」を開催しました。

集会では中国新聞ヒロシマ平和メディアセンターの金崎由美さんが「トリニティ・サイト=核時代の原点からの報告~放射線被害の非人道性を考える」と題して講演し、85人が参加しました。

世界最初の核爆発実験がおこなわれたニューメキシコ州・トリニティ・サイトを訪れ、周辺住民を取材した金崎さんは、住民には甲状腺がんなどの固形がんや白血病が多く、核爆発実験による放射性降下物で汚染された水や食べ物を摂取した内部被曝による影響だと訴えていることを指摘。自分たちは「棄民」にさせられたと思っている人もおり、アメリカ政府が1990年に成立させたネバダ州での核実験による風下住民やウラン採掘場の労働者を対象に一時金を支払う「被曝補償法」を、トリニティ・サイト周辺住民も対象にするよう連邦議会に働きかけていると報告しました。一方で、核開発に誇りを持っている人も多く、住民の思いは複雑なようです。

また、ロスアラモス、ハンフォード、オークリッジにある核関連施設を「マンハッタン計画国立歴史公園」にしようとする計画について、推進者は「原爆投下を美化、肯定するものではない」と言うものの、原爆使用を正当化する議論に、都合の悪い事実をどこまで伝えられるのか、と話しました。

講演後、県原水協の古田事務局長が、NPT(核不拡散条約)再検討会議を目前に控え、「核兵器全面禁止のアピール」署名の最後までの追求、被爆70年の原水爆禁止世界大会成功のため、NPT・ニューヨーク行動参加者による報告集会や学習会、「原爆展」の開催などを訴え、終了しました。

(広島県原水協事務局長・古田文和)

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