「被爆者が命をかけて切り開いた核兵器廃絶への道を、さらに大きく広げていきましょう」―。北海道原水協は10月6日、秋風ただよう札幌市の大通公園で国際署名「核兵器のない世界を」の特別集中行動を開始しました。札幌市では国連軍縮週間が開かれる10月に、7回の街頭署名行動を計画しています。
広島で被爆した道被爆者協会の服部十郎さん(80)は「今日の札幌と同じように美しかった広島は、一発の原爆で死の街に変わりました。愛する家族のために、核兵器廃絶の署名にご協力ください」と呼びかけました。
「全国の集団訴訟で被爆者は勝訴を続けましたが、306人の原告のうち69人が亡くなりました。被爆者が命を削って訴えた『核兵器廃絶』を一刻も早く実現させましょう」と北海道原爆症認定集団訴訟弁護団の斉藤耕弁護士が訴えると、通行人が足を止めて署名しました。
同じ学校に通う3人の女子高生はいずれも16歳。「学校で原爆のビデオをみました。殺された人たちがかわいそうです」「人殺しの兵器はなくなってほしい」と口々に話して署名をしていました。
「核兵器をなくせというのは、今や世界の声。ぜひ実現してほしい」という男性(74)は「憲法9条を守ることも、国民にとっては重要課題だと思います」と話して署名をしました。
署名と募金をした札幌市中央区の女性(37)は「数年前に長崎の原爆資料館を見学し、あまりの悲惨さに衝撃を受けました。大量殺人兵器が存在すること自体が許せません。今は、党派を超えて核兵器廃絶にとりくむ絶好の機会だと思います」と語りました。