広島で10月29日に開かれたスタート集会には43人が参加しました。
森真理子広島県原水協代表理事(新日本婦人の会広島県本部会長)の司会で進行し、最初に原爆犠牲者に黙祷しました。
神部泰代表理事は、セントビンセント・グレナディーンのラルフ・ゴンザレス大統領の国連総会での演説「(今や大国は)長期にわたり届かなかった声―人民と進歩、共同と(国連の)原則を代表する私たちの声―に耳を傾けなければならない」を引用しながら、世界の大きな変化の流れに確信を持ち、新しい署名を進めようと開会挨拶しました。
経過報告と当面の行動提起をした古田文和事務局長は、一部の大国が世界を意のままに動かす時代は終わった、条約が来年1月に発効することが決まったいま、これに背を向ける日本政府をこの署名で変えていこうと報告。さらに行動提起では、11月「6・9行動」から署名を開始し、11月28日(土)に「スタート行動」を元安橋でおこなうことを提起しました。
リレートークでは7人が発言。共同呼びかけ人で県被団協理事長の佐久間邦彦さんは、政府が「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増している」と言うが、核抑止力に頼るのではなく、「安全保障は外交努力で」という考えが必要だ、と強調しました。
新婦人の大平由美子さんは、新婦人の発足の原点や県本部が被爆手記集を長年発行し、署名にもとりくんできたことを紹介し、新署名にも全力でとりくむと決意表明。
民青の小丸涼さんは、青年にアンケートを取った時に日本政府が条約に入っていないことを伝えると「おかしい」と言う青年が多い。もっと仲間を増やして署名にがんばると決意。
1人で10万人分以上の「ヒバクシャ国際署名」を集めた忍岡妙子さんは、原爆ドームのそばで原爆被害について訴えていると、ほとんどの人が原爆被爆者の苦難に思いを寄せ、署名してくれる。新署名も引き続き集め続けると語りました。
市原水協の金子代表理事は、50か国に到達した10月25日(日本時間)は原爆の子の像のモデル・佐々木禎子さんの命日。因縁めいたものを感じる。自治労連でおこなっている市役所前の街頭署名に力を入れると報告。
元教員で、退職後碑めぐりガイドをしている藤川晴美さんは、子どもたちは日本が禁止条約に当然賛成すると思っており、参加していないと説明すると、「えーっ」と反応する。子どもなりにヒロシマを発信できるようにどうしたらいいか日々考えていると発言しました。
その後、全日本教職員組合(全教)の加藤陽穂さんが「日本政府に核兵器禁止条約の署名・批准を迫るために、多くのみなさんに署名への協力と行動を呼びかける」との集会アピールを読み上げて提案、満場の拍手で採択しました。
最後に福岡代表理事が、日本はこの50か国に入るべきだった。日本政府はこの期に及んで「アピロ―チが違う」などとまだ言っているが、地方議会の意見書をさらに増やすとともに、政府に核兵器廃絶への主導的地位を確立することを求め、新署名を進めていこうと閉会挨拶して終了しました。
メディアは、テレビ5局、新聞4社が取材しました。
長崎市立図書館新興善メモリアルホールで10月29日に開かれたスタート集会には60人が参加しました。
長崎市に原爆が投下された時刻の11時2分に黙とうをおこない、「唯一の戦争被爆国 日本政府に核兵器禁止条約への参加を求める署名」を提唱した理由、署名の役割や意義を説明しました。
長崎のよびかけ人を紹介した後に、髙見三明大司教などのメッセージやスティーブン・リーパーさんと宝田明さんのビデオメッセージが紹介されました。
続いて、4人の被爆者団体の代表による挨拶がありました。代表はそれぞれ、被爆当時のことにふれながら、50か国が批准し、核兵器禁止条約が発効に向かっていることを喜ぶと同時に、日本が参加していないことを残念に思い、早期に署名・批准してほしいと発言しました。また、広く共同を求めて署名運動を進めてほしいという発言もありました。
会場からは、国に対する禁止条約の署名・批准を求める意見書についての市議会でのとりくみなどが報告されました。
最後に「集会アピール」を採択して終了しました。