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反核平和運動・原水爆禁止世界大会

原水爆禁止2009年世界大会に各国政府から寄せられたメッセージ

2009年8月2日現在
世界大会実行委員会事務局 国際部

ホセ・ルイス・ロドリゲス・サパテロ スペイン国政府首相のメッセージ

謹啓

 さる5月21日付けの貴書簡を受け取りました。本年度8月3日から9日の期間中、広島・長崎において開催されます「原水爆禁止世界大会」の詳細についてお知らせいただき有難うございます。
 本年もまた、同大会に参加される皆様に対し私からのメッセージをお届けできることを大変光栄に思います。近年、世界的核軍縮というビジョンを人々に伝えていく地道な取り組みが各方面で成されております。このメッセージが皆様の努力を更に確固たるものへと発展させる一助になることと信じております。

 核軍縮という目標に向けた具体的な成果を達成する為、今まで以上に本質的な国際交渉を実施していくという前進の途に対する人々の期待そして展望は、かつてないほどの高まりを呈しております。21世紀における核軍縮のリズムはまだ十分な成果を達成しているとは言えないと私もまた認識しておりますが、それゆえに、私たち人類は、国際社会の平和と世界の発展を切に願う想いを人々に浸透させる努力を惜しんではいけないのだと思います。世界中の国々は、殊に核軍縮という分野で特別な責任を担う核保有国は、今与えられているこの時代、機会を有効に活用する必要性をしっかりと受け止めるべきだと思いますし、かたちある結果をだすことで人類の平和とグローバル・セキュリティーに貢献し得る多角的な回答を生み出し、政治的決断力を培っていかなくてはならないでしょう。

 2010年の上半期、スペインはEU議長国の任務に就きます。スペインは、この期間中開催されるあらゆる核軍縮関連会議や不拡散外交の場において最大限の努力を惜しむことなく、積極的な交渉の道筋を作っていきたいと考えております。2010年5月には「核兵器不拡散条約第3回運用検討会議」が開催される予定ですが、同条約の第6条に規定されている核兵器の撤廃という最終的な目標に向けての継続的交渉と対話を維持強化していくという意味で大変重要な意味を持つ場となりましょう。その点、2009年5月に開催されました「核兵器不拡散条約運用検討会議準備委員会」における数々の成果は、来年の運用検討会議でも課題を達成し得るという自信と期待を抱かせてくれるものであります。スペインとしても、積極的に同会議に係わり、そこで成される宣言や期待が具体的な外交政策に反映されること、ひいては核兵器がなくなる世界の構築にむけて新たな一歩を踏み出すことを望むものであります。

 ここで、今一度、核軍縮をすすめていく為の地道な努力を推進する貴殿に対し私は支持の意を表明するとともに、我が国としても核兵器不拡散条約でいうところの国際体制を強化していくことをお伝え致します。人類は同じ未来、同じ宿命を共有するものという認識のもと、世界の安全確保を目指し様々な挑戦に回答を見出せるよう今後とも積極的に活動してまいりたいと思います。

 マドリッド市、2009年7月1日付

謹白

 

ヨーナス・ガール・ストーレ ノルウェー王国外務大臣のメッセージ

原水爆禁止2009年世界大会へのメッセージ

 原水爆禁止世界大会にノルウェーの支持を表明できることは、うれしいと同時に名誉なことです。毎年開かれるこの大会は、1945年に広島と長崎で起きた悲劇に思いを致す重要な機会となっています。

 日本政府は核軍縮を目指す取り組みで主要な役割を果たしています。また、日本と世界の市民社会もきわめて重要な役割を担っています。

 「核兵器のない世界」は冷戦の最中でさえ、ノルウェーの外交政策の長年の目標でした。大きく言えば、ノルウェーはすべての人々にたいする最大限の安全保障を最低限の軍備で達成しようと努力しているのです。

私は、いま世界が転換期にいると期待し、またそれを確信しています。数カ国の元高官や現首脳らが、核兵器廃絶に向けた新たな誓約を呼びかけてきました。オバマ大統領とメドベージェフ大統領は今年4月1日の共同声明で、世界の核兵器の数を削減するうえで指導力を発揮すること、さらに戦略兵器削減条約(START)に代わる法的拘束力のある条約について交渉することを約束しました。オバマ大統領は4月5日プラハで核軍縮について画期的な演説を行いました。

 核不拡散条約(NPT)再検討会議が2010年5月にニューヨークで開かれます。NPTは歴史的な妥協の産物でした。同条約はその3本柱によって、40年にわたり十分な役割を果たしてきました。ノルウェーは、世界の指導者たちが国際的な安全保障の基礎としてNPTへの支持を再確認することが決定的に重要だと考えています。8カ月後のNPT再検討会議を成功させるためには、私たちは橋をかけ、地域グループを越えて手を差し伸べ、過去の分裂を克服しなければなりません。わたしたちにはこれができる、そして2010年の再検討会議では、すべての人々にとってウィン・ウィンの結果が得られるとノルウェーは確信しています。

 原水爆禁止世界大会は1955年の発足以来、政治家や市民の間で核兵器廃絶の重要性について意識を高めることに大きく貢献してきました。国家の指導者たちや主要関係者(国)、とりわけ一般市民の直接の関与は、核兵器のない世界という目標を実現するうえで決定的なものであり続けています。世界大会が成功を収め、実りあるものになることを願っています。

パトリシア・エスピノーサ C. メキシコ合衆国外務大臣のメッセージ

メキシコ・シティー、2009年7月29 日

 来る8月3日〜9日、広島及び長崎で開催される「原水爆禁止世界大会」へメキシコ政府が参加するためのフェリーペ・カルデロン大統領宛のご案内状を賜り、感謝を申し上げます。ご承知のとおり、我が国は、核軍縮及び核兵器不拡散、並びに、広範囲な人権擁護に対して高い優先度をもって取り組んでおります。

 この機会に、核不拡散及び核軍縮の国際システムを強化する目的をもって努力を推し進めているメキシコの公約を改めて表明する次第であります。かねてより未解決問題であるがゆえに、核兵器のない世界への目標を実現することを模索しているイニシアティブの新たな推進を可能にする具体的な対策が採択されることが誠に重要であります。

 その意味で、誠に重要な同会議へ、メキシコを代表して、ジュネーブ軍縮会議担当のメキシコ大使であるホアン・ホセ・ゴメス・カマーチョ大使が出席することを謹んで確認する次第であります。

 この機会に、貴殿に対し深甚なる敬意を表する次第であります。

敬 具

 

グエン・ティ・ビン ベトナム社会主義共和国元副大統領/ベトナム平和開発財団会長のメッセージ

2009年7月29日、ハノイ

原水爆禁止世界大会へのメッセージ

 64年前、原爆投下による初の直接の被害都市となった広島と長崎で開催される原水爆禁止2009年世界大会に際し、ベトナム平和開発基金とベトナム人民を代表して、また私自身の名において、大会ご参加の皆さんに平和と友情と連帯の心からのご挨拶をお送りします。

 この大会は、日本内外の平和団体や勢力にとって、2010年NPT再検討会議に向けて、すべての核兵器を廃絶し、世界のどの国にも核の大惨事をふたたび繰り返させないよう、決意を固め直し、活動を推進し、団結を強める機会となるでしょう。

 数十年にわたる破壊的な戦争と、様々な兵器、特に大量破壊兵器のひとつである化学兵器の枯れ葉剤/ダイオキシンによって長期にわたり深刻な被害を経験したベトナム人民は、核兵器のない世界というこの大会が掲げる崇高な目標と、正当な権利と利益を求めるたたかいでじゅうぶんな解決を求めている日本の被爆者を常に支持しています。

 大会が、輝かしい成功のうちに幕を閉じますように。

ケリー・プレンダーガスト ニュージーランド・ウェリントン市長のメッセージ

 

 64年前、世界は永遠に変わりました。8月6日と3日後の8月9日に、米国のハリー・トルーマン大統領は広島と長崎への原子爆弾投下の命令を出しました。

 この記念日を想起し認識することは、本当に深く悲しいことです。その4年前、パール・ハーバーへの爆撃について「屈辱のもとに生きる日」と言ったのは、フランクリン・ルーズベルト大統領でした。しかし、わたしは、広島、長崎への原爆投下こそが屈辱のもとに生きる日であると考えます。

 爆撃機が標的に到達し、爆弾が落とされたとき、世界が近代戦争でもっとも破壊的な兵器を目の当たりにするまでわずか1分しかかかりませんでした。一瞬にして22万人以上の命が破壊され、さらに無数の命が数十年にわたり放射性降下物の影響で失われました。

 ニュージーランドは今年、非核政策施行22周年を迎えました。わたしたちがとても誇りに思う画期的な出来事です。わたしたちは、他の非核政策を掲げる国々とともに、核のない世界という構想を後押しするために力を尽くしていきます。

 世界中で紛争が増加するなか、核拡散を終わらせる必要性は紛れもなく明白です。原水爆禁止世界大会の主催者のみなさんを称えたいと思います。この重要な大会の参加者にもお祝いを述べたいと思います。あなたがたがこれから数日にわたって取り掛かろうとしている作業や討議は、非常に重要なものです。

 大会の成功を心よりお祈りします。あのような行為によって亡くなった人々がいつも偲ばれ敬われますように。

 

 

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