みなさん 二一世紀を迎えたいま、核兵器をなくそうという声が世界を動かしています。昨年五月には、核保有国をふくめ世界一八七の国々が、「核兵器廃絶を達成する」ことに合意し、秋の国連総会でも確認されました。「究極的核廃絶」という、この課題を先送りする主張をしりぞけての歴史的な成果でした。私たちはこの合意の実行に向け、世界のすべての人びとが力をあわせることをねがい、原水爆禁止二〇〇一年世界大会を、「『核兵器廃絶の約束』の実行を核保有国に求めよう——国際的協力と連帯で希望ある世界を!」をテーマに、八月三日から九日、広島・長崎で開催します。 二一世紀最初のこの世界大会は、広島・長崎の被爆者、世界各地での核兵器実験・開発による被害者、反核・平和のためともに努力してきた世界と日本の人びと、さらに非核国のグループである「新アジェンダ」諸国や非同盟諸国の政府代表、非核宣言自治体の代表などが、これまでにもまして広くつどい、対話・協力・連帯を深める場となるでしょう。核兵器のない平和な二一世紀をねがうすべてのみなさんが原水爆禁止二〇〇一年世界大会に参加・賛同されるよう、心からよびかけます。 みなさん 日本の原水爆禁止運動は、核戦争阻止、核兵器廃絶、被爆者援護・連帯をかかげ、国内外に世論と運動をひろげてきました。核兵器廃絶を求める「ヒロシマ・ナガサキからのアピール」署名は日本国内では六千万をこえ、世界各地にひろがっています。昨年十月の国連の会議では、軍縮担当事務次長がこの活動を報告し、各国政府に核軍縮の促進を強く訴えました。草の根での世論と運動、さらに非核国政府の行動などが力となって、確実に世界を動かしています。 しかしアメリカをはじめ核保有国の指導者は、みずから核兵器をなくそうとはしません。「核兵器を廃絶する」という公式の約束にもかかわらず、アメリカ政府は核軍拡につながるミサイル「防衛」計画や、核兵器の実験・開発をつづけています。唯一の被爆国であり、平和憲法を持つ日本の政府は、「核の傘」などといってアメリカの核兵器を認め、日本に核兵器を持ち込む日米秘密とりきめをおこない、日本をアメリカの核戦争の足場にしています。日本各地の民間港湾への米艦船の寄港、米軍機の超低空飛行訓練や夜間離発着訓練、沖縄での新基地建設などの問題も深刻さをまし、いのちと暮らしを守ろうと、住民、自治体から反対や抗議の声がひろがっています。私たちは、このような状態を打開し、日本が真に世界の平和と核兵器廃絶に貢献するため、世論と運動をさらに発展させる決意です。 みなさん 自らの苦しみをのりこえ、世界に核兵器廃絶を訴えてきた広島・長崎の被爆者や、各地の核兵器開発・実験の被害者とともに、核兵器廃絶をもとめるさらに大きなうねりをつくりあげようではありませんか。八月六日・九日のヒロシマ・ナガサキデーに、「原爆展」や署名行動などを、世界でも日本でも多彩にくりひろげること、また広島・長崎にむけ日本各地でとりくまれる原水爆禁止国民平和大行進への参加・連帯など、核兵器廃絶の共同のとりくみをさらにひろげることを訴えます。 核兵器廃絶を求める政府、自治体、NGOなど、さまざまな立場の違いをこえ、大きな共同と連帯の輪を築くことをねがい、原水爆禁止二〇〇一年世界大会への参加・賛同をかさねてよびかけます。 二〇〇一年二月一四日 原水爆禁止世界大会実行委員会 日本語トップページへ
このページの最初へもどる あるいは GensuikyoのTop Pageへもどる