原水爆禁止2001年世界大会
長崎・閉会総会(8月9日)

国連NGO軍縮委員会(ニューヨーク)
パクス・クリスティ・インターナショナル
マイケル・ホベイ


みなさん、こんにちは。

  人類の歴史の中で、忘れられないこの日、忘れられないこの時に、長崎が原子爆弾によってこの世の地獄と化した、56年前のあの瞬間を思い起こし、私はみなさんと悲しみを分かち合っています。私は皆さんと一緒に、原子爆弾によって亡くなった全ての人たちをしのび、祈り、また、長崎、広島、そして今もなお続いている核実験の被害者たちを援助する方法を皆さんと一緒に考えています。

  私はまたニューヨークの国連本部で、核兵器を緊急に廃絶するため日々活動しているNGO軍縮委員会の仲間たちの、心からのご挨拶を送ります。

  実は26年前私は、ここからたった1時間しか離れていない、佐世保の米海軍基地に駐留しており、長崎には何度も訪れました。初めて原爆資料館と平和公園を訪れた時のことをよく覚えています。

  原爆で殺された子どもたちの写真を見たとき、私は悲しみと恥ずかしさでいっぱいになりました。アメリカ人として、自分の国があのような残酷で恐ろしい武器を非戦闘員の人々に対して使用したことを恥じ、怒りを覚えました。

  あのような恐ろしい破壊を引き起こし、そのような無差別殺戮を犯してきた組織にこれ以上留まることはできないと考え、全ての戦争に対する良心的兵役拒否者となり、海軍からの早期除隊を願い出て、認められました。1976年2月11日に軍隊を去った私は、平和のための活動に生涯を捧げるようになったのです。

  それから25年後の今日、私は平和学の教授として、また国連にあるパクス・クリスティ・インターナショナルという世界的なカトリック平和運動のNGO代表として、長崎に戻ってきました。ですから、皆さんお分かりのように、私は長崎を訪れたことによって、残りの人生を平和教育に捧げるよう、またある意味で平和の大使とでも言えるような人間になるための、すばらしいきっかけを得ることができたのです。この素晴らしい贈り物に私は、「どうもありがとうございました。」と言いたいのです。

  最後にひとつ、特に長崎の若い人たちにお願いがあります。皆さんにはより平和な世界を創り上げるという特別な役割があります。それは、長崎のまちとみなさんの家族は、特別な歴史を背負っているからです。平和の大使となるための道を、生涯を通じてみなさん一人一人が見つけられることを願っています。私たちの世界には皆さんの平和の証言、平和のメッセージが絶対に必要です。ノーモアナガサキ、ノーモアヒロシマ、ノーモアヒバクシャ。全世界に平和あれ!

ありがとうございました。


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