国際司法裁判所の意見に励まされ、マレーシアはこの意見を非常に重く受け止め、1996年以降の総会で、この意見のフォローアップとして国連第一委員会と総会に決議案を提出しました。いくつもの国が共同提案国になり支持してくれました。核兵器国とその同盟国は反対しつづけていますが、私たちは、次回以降の国連総会でも提案し続けるつもりです。国際司法裁判所の勧告的意見の主な内容は、次のとおりです。
- 厳格かつ効果的な国際的管理のもとでのあらゆる分野にわたる核軍縮につながるような交渉を誠実におこない、完了させる義務が存在するという国際司法裁判所の全員一致の結論を強調している。
- 核兵器の開発、製造、実験、配備、貯蔵、移動、威嚇または使用を禁止し、核兵器の廃絶を規定する核兵器条約の早期締結につながる多国間交渉を開始することにより直ちにその義務を果たすことを、すべての国に再度呼びかけている。
国連総会に提出した国際司法裁判所の勧告的意見をフォローアップする決議の共同提案国は、この意見が通常の言葉の意味での「意見」ではなく、核軍縮の分野で歴史的な判断を下した世界の法廷による重要な意見なのであって、国際社会から正当な認識を受け、フォローアップすべきだと確信しています。私たちは、核兵器の最終的な廃絶に向けた多国間交渉を支持する国々がこの提案に反対する理由は何もないと、変わらずに信じています。現在の世界の地政学的な発展からみて、いまこそ核軍縮で真の前進を勝ち取るときです。