原水爆禁止2001年世界大会
国際会議

ラオス中央仏教徒協会主事
ボンシー・ヴォネポウミ


尊敬する議長、参加者の皆さん。

  ご参加の皆さんとともにこの重要な会議で発言できることは、私にとって大変名誉であり喜びです。

  ラオス仏教徒およびアジア仏教徒平和会議ラオス全国センターを代表しみなさんにご挨拶するとともに、原水爆禁止世界大会準備委員会およびアジア仏教徒平和会議日本センターにたいし、私たちを大会に招待してくださるとともにこの美しい国での滞在中あらゆる便宜を図ってくださったことに心からお礼申し上げます。

ご参加のみなさん。

  世界大会はグローバル化の時代に開かれています。グローバル化は世界に課題を突きつけていますが、一方で協力、発展、平和な世界の構築に向かうものです。このためにアジア仏教徒平和会議は、ブッダの平和・連帯・慈愛の教えを人類の幸福と世界平和を目指す具体的な行動にかえるためのとりくみを強めます。

  わが国ラオス人民民主共和国は、30年以上に及んだ侵略にたいしたたかったインドシナ3国のひとつです。侵略戦争では、たくさんの種類の兵器や化学爆弾が国中に落とされました。国民の命と財産は完全に破壊されました。僧侶や女性や子どもを含む無実の人々の命が失われました。今でもたくさんの爆弾が国内に残っています。それらは畑で働く無実の人々の命を奪っています。

  1975年の民族解放後、ラオス国民は政府の全国貧困軽減政策にもとづき経済的・文化的発展による国の建設に、全力を尽くしてきました。わが国の政府は、国民の意思を尊重し、特に自主独立と相互尊重にもとづき政治システムの違う世界各国との関係を拡大した新しい変化に対応する、外交政策をつくりました。

ご参加のみなさん。

今日私たちは広島と長崎に原爆が投下された日である、人類の歴史上重要な日を記念するためにここに集っています。広島と長崎市民の命と財産は、完全に破壊されました。30万を超える被爆者が放射能の後遺症に苦しみ、彼らの子孫の将来の展望にも影を落としています。

  私たちはみな、核兵器が殺りく兵器だということを知っています。核兵器は国民の命と財産を、完全に破壊します。核戦争の脅威と核兵器が完全になくならない限り、人類はこの世界で平和に生きることはできないと言われています。

  人類社会にそのような破局が起こらないようにするために、私たちは力をあわせてヒロシマ・ナガサキアピールを支えています。アジア仏教徒平和会議日本センターはこれまで、ヒロシマ・ナガサキアピールを強く支持するために、セミナー、フォーラム、平和行進、署名運動に取り組んできました。

  アジア仏教徒平和会議ラオス全国センターは、ラオス中央仏教徒協会やラオス仏教徒と協力し、特に核兵器完全廃絶を求める広島・長崎アピールの署名を集めました。

  核兵器と核戦争のない世界をつくるために、私たちラオス仏教徒は、世界の信条を異にする人々にたいし、ともに平和、団結、思いやり、愛と相互援助に関するそれぞれの宗教の教えを具体的な行動にかえ、世界からテロリズムと核戦争をなくし国家間の紛争を平和共存の五原則にもとづき平和的手段で解決するよう、心から呼びかけます。

  私たちラオス仏教徒は、原水爆禁止世界大会とヒロシマ・ナガサキアピールの精神を全面的に支持します。

  世界大会が大きな成功を収めることを願って、私の発言を終わります。


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