原水爆禁止2001年世界大会
国際会議

インド労働組合センター(CITU)、航空会社従業員組合
ビベク・モハン・ラオ


  インド労働組合センター(CITU)を代表し、広島、長崎で開かれている2001年原水爆禁止世界大会に私たち2名をお招きいただいたことに、大会実行委員会に心から感謝を申し上げます。インドの労働者階級を代表し、この大会のすべての代表のみなさん、オブザーバーのみなさん、参加者のみなさんに心からのあいさつを申し述べます。私たちは、大会の大きな成功を心から願っています。

  アメリカの帝国主義者による1945年8月6日、9日の広島、長崎への原子爆弾投下と、日本国民にたいする大量破壊がおこなわれて以来、核兵器廃絶を求める運動は世界中で勢いを増しました。世界世論を無視して、いわゆる核保有国になるために、各国が次々と核兵器製造の知識と科学技術を得ることに手を染めました。この帝国主義国は力の均衡を破り、世界で唯一の超大国であり続ける意図をもって核兵器の攻撃力を増強し続けました。アメリカは、核の能力と攻撃力を増強し続け、大量破壊力をもった原水爆を製造する一方で、世界のすべての核兵器をなくし、核の脅威のない世界をつくろうとするあらゆる努力と動きを押しつぶしてきました。

  世界の平和を愛する人々の世論にもかかわらず、アメリカは最近、核ミサイル防衛システム計画を進めています。アメリカの好戦的態度は、アメリカが世界の民主主義と平和を愛する人々に尊敬の念を持ち合わせていないこと、すべての核兵器を全面的に廃棄しようとする世界人民の願いを尊重する意思がないことを証明しています。アメリカ帝国主義の野心は明白です。地球上最大の核大国になることに熱中しています。インド労働組合センターは、この機会につぎのことをお伝えしたいと思います。アメリカ国民も含め、世界じゅうの平和を愛する人々は、帝国主義の好戦性と策謀をうち負かし、すべての核保有国に世界の世論を尊重させ、核兵器全面廃絶の時代を導くであろうということです。

  発展途上国の中には、核兵器競争に加わった国もあります。私の国、インドと隣国のパキスタンも最近核爆弾の実験をしました。両国はいまや核クラブのメンバーとなりました。インドとパキスタンの人民は平和のうちに暮らし、友好で良い隣人の関係を維持したいと願っています。インドは核兵器の先制使用はしないと発表しましたが、インド、パキスタンによる核兵器の所有と貯蔵、運搬システムは、疑いもなく、世界全体、とくにアジア地域の平和と安全に大きな脅威を与えるものです。両国の何百万もの人々は、もっとも基本的な生活必需品の欠乏に苦しんでいますし、増大する貧困、失業、栄養不良に直面しています。これは、生存そのものへの深刻な問題です。インドとパキスタンの人民は、その政府が武力紛争にたよることなく、話し合いのテーブルについてすべての未解決問題を平和的に解決してほしいと願っています。

  インドでは、IMFと世界銀行の指図のもと、自由化、民営化、グローバル化が実行されています。これは、国とその国民を全面的な危機に導いています。WTOが意図する政策は、とくに農業分野で大混乱を引き起こしています。核軍拡競争に使われる膨大な支出が経済の発展に直接向けられるならば、私たちの少ない資源を、経済の向上、教育、健康管理その他国民の基本的必要のためによりよく活用することができるのです。

  インドの労働者階級は、アメリカとその他の国々が課している経済制裁を非難し、この不当な制裁を即刻解除せよと要求しています。また、インド政府に核軍拡競争をやめ、原水爆の完全廃絶の運動で、リーダーシップを取るよう要求しています。そうしてこそ私たちの母なる地球を核戦争の悲惨な結果から救うことができます。

  原水爆に反対する世界中の運動と、核保有国は核兵器の全面廃絶を実行せよとの要求を徹底的に、強力に進めなければなりません。国際的な協力と連帯、国と国の平和代表の交流、もっともっと多くの運動とたたかいが開始され、強化されなければなりません。そうしてはじめて、世界の平和を愛する人々が、自国の政府に核軍拡競争の道をあきらめさせ、核兵器の全面廃棄を実行させることができます。

  核兵器の完全廃絶のために前進しましょう! 2001年原水爆禁止世界大会に栄光を! 世界平和万歳!


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