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反核平和運動・原水協の声明と決議

オバマ大統領への書簡

2010年NPT再検討会議にむかって核兵器全面禁止の合意追求と協議開始を

親愛なるオバマ大統領、

 あなたが、核不拡散・核軍縮問題を討議する9月24日の国連安保理事会会合の準備をすすめているさなかに、今年の原水爆禁止世界大会が採択した各国政府への手紙「核兵器のない世界のために」をお届けできることを嬉しく思います。

 私たちは、原爆の惨禍を体験した唯一の国の国民として、1955年以来毎年二つの被爆都市、ヒロシマとナガサキを舞台に、原水爆禁止世界大会を開催し、世界の人びとに核戦争阻止、核兵器の全面禁止・廃絶、被爆者への援護と連帯をよびかけ続けています。

 同封の「手紙」は、世界24カ国と日本各地からの代表7800名の一致した意思を表すものとして,8月9日、大会の閉会総会が採択したものです。それは、まず最初に、ことし4月あなたが「核兵器のない世界の平和と安全を追求する」と表明されたことを歓迎し、この機会を「必ず核兵器の完全廃絶に結実」させるようよびかけています。

 そして、「手紙」はそのための具体的な措置として、すべての国の政府、とりわけ五つの核兵器国政府に、2000年5月に受け入れた核兵器廃絶の「明確な約束」を実行し、2010年5月のNPT再検討会議を核兵器全面禁止廃絶条約実現のための具体的一歩を踏み出す場にするよう求めています。また、そのためにも、当面する安保理会合及び国連総会で貴国政府をはじめ、核保有五カ国がイニシアチブを発揮するよう求めています。

 あなたは、プラハでの演説で、米国政府が「唯一の核兵器を使った国として行動する道義的責任を持っている」と言い、また、カイロでの演説では、一部の国のみが核兵器を持っていることへの不満を理解する、だから米国は、核兵器のない世界をよびかけたと応えました。私たちは、あなたの言明に強い共感を持っています。広島・長崎以後、64年余の歴史は、既存の核保有国がみずからの核を「抑止」「安全の保障」として正当化する限り、核兵器の拡散も防ぎ得ないことを示しています。核兵器は、諸国民の合意の上に、法によって等しく禁止すべきであり、そのイニシアチブこそは、まさに、国連安保理の常任理事国でもある核保有5カ国政府がとるべきです。

 「核兵器のない世界」を追求するあなたのご努力に連帯するとともに、あなたが、「手紙」の提起を支持し、力を尽くされるよう期待するものです。

2009年9月16日
原水爆禁止日本協議会事務局長 
高草木博

 

 

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