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反核平和運動

国民平和大行進2009:夢の島出発集会での発言

1、夢の島出発集会・主催者あいさつ

2、国民平和大行進への連帯メッセージーー アメリカフレンズ奉仕委員会・ジョゼフ・ガーソン 

3、国民平和大行進への連帯メッセージーー ドイツ・ライン=ルール地方イースター行進平和委員会、ハネロア・トルケ

 

主催者あいさつ

 国民平和大行進に参集したみなさん,雨の中をご苦労様です。ご紹介いただきました原水爆禁止年世界大会運営委員会代表の野口邦和です。

 1958年に開始された国民平和大行進は,今年で51周年を迎えます。半世紀以上もの間,雨にも負けず,風にも負けず,厳しい夏の暑さにも負けず,核兵器廃絶を訴え歩き続け,受け継いできました。核兵器廃絶を願う人なら誰でも,そしてどこからでも参加できる行動として発展してきました。国民平和大行進は,今日ではすべての都道府県と7割を超える自治体を通過する,10万人を超える人びとが参加する平和のための国民的大行動となっています。

 みなさん、

 世界にはいまなお2万発を超える核兵器が配備・貯蔵され,人類の生存を脅かしています。しかし,核兵器廃絶は今日では世界の声であり,国連総会では毎年8割を超える国ぐにが核兵器廃絶の合意の実行を求める決議に賛成しています。ヘンリー・キッシンジャーさんなどアメリカの元政府高官、イギリスの元外務大臣,元NATO事務局長,国連のバン・ギムン事務総長も「核兵器のない世界」について公然と発言しています。昨年暮れには核兵器の廃絶をめざす国際的レベルの新たな運動として「グローバル・ゼロ」がパリで創設されました。今年4月,チェコのプラハでバラク・オバマ米国大統領が「核兵器のない世界」の実現を追求する,「核兵器を使用したことのある唯一の核兵器保有国として,米国は行動する道義的責任がある」と発言しています。

 このように国際世論の大潮流は,核兵器廃絶を求める方向に大転換しています。何よりも歴史の大きな流れの発展方向に確信をもち,核兵器廃絶という全人類的課題を実現するため,大いに奮闘しようではありませんか。

 みなさん、
 2010年にニューヨークで開催される核不拡散条約再検討会議で実りある成果を勝ち取るため,第3回準備委員会が5月4日から15日までの日程で,ニューヨークで開催されています。日本原水協,日本被団協をはじめ日本の代表団も「核兵器のない平和で公正な世界」を実現するため,今まさに奮闘しています。日本の代表団ばかりでなく,世界各国の代表団が,核兵器廃絶を願って第3回準備委員会で奮闘しています。

 2010年の核不拡散条約再検討会議に向け、「核兵器のない平和で公正な世界」を求めて、世界中でいま行動が拡がろうとしています。ヨーロッパでは,NATO(北大西洋条約機構)60周年にフランスのストラスブールで開かれたNATO首脳会議にあわせて,「戦争ノー,NATOノー」をかかげた国際共同行動が現地で行われました。NATO反対をかかげた全ヨーロッパ規模の行動は,史上初めてのことです。
 
 国内では,日本原水協や非核の政府を求める会の代表を含む広範な人びとが「非核日本宣言」の運動を推進しています。「非核日本宣言」運動は,全国1823自治体のうち425人の首長,295人の地方議会議長が賛同し,229の地方議会が意見書を採択しています。核兵器廃絶の扉を切り開くために昨年の原水爆禁止世界大会で提起された新署名「核兵器のない世界を」も,日本人口の1割,1200万筆を目標に取り組まれています。新署名の目標を必ずや達成して来年4月,世界中で取り組まれた幾千万筆の署名をニューヨークの国連前に積み上げようではありませんか。

 みなさん、
 国民平和大行進に寄せたメッセージの中で、秋葉忠利・広島市長は,「人類は,『核廃絶か』それとも『更なる核拡散か』を決断する重大な岐路に立っています。」と述べています。また,田上富久・長崎市長は「核不拡散体制が崩壊の危機にある現在,核兵器の廃絶の取組みは急務であり,私たちは世代や国境を越えて連帯しなければならないと思います。」と述べています。

 みなさん、
 私たちは,核兵器の廃絶を実現することのできる時代に今まさに生きています。「核兵器はいらない」,「憲法9条を守れ」など,非核平和の日本を求める国民の願いに応える運動として国民平和大行進を最後まで歩き抜き,大きく成功させようではありませんか。

 以上をもちまして,主催者あいさつとします。ありがとうございました。

国民平和大行進への連帯メッセージ

アメリカフレンズ奉仕委員会/ ジョゼフ・ガーソン  

2009年4月30日

平和行進参加者のみなさん、

 平和行進に私もみなさんと一緒に参加できればと思います。核兵器廃絶をめざすみなさんの献身的な活動は人類の宝です。みなさんは、これから生まれる世代の人々も含めすべての人類のために歩いているのです。どうもありがとうございます。
 
 原水協は緊急の課題として核兵器廃絶を達成しようと取り組んでいます。2010年NPT再検討会議が近づく今、このことは特に重要な意味を持ちます。オバマ大統領が、アメリカは核兵器廃絶、包括的核実験禁止条約の批准、核分裂物質生産禁止条約の交渉を約束すると確認したことには拍手を送ります。しかし彼はまた、核兵器廃絶は「長い道のり」であると言い、まだ若いにもかかわらず、「核兵器の完全廃絶は自分が生きているうちには達成できないかもしれない」とも言いました。

 これは受け入れられません。力を合わせて、核兵器廃絶を緊急に、被爆者が生きているうちに達成せよと要求せねばなりません。被爆者のみなさんは、核のテロリズムに苦しみ、これを耐え抜きながら、「決して三たび原爆が使われないように」その生涯をささげて来られました。

 世界の論調が核兵器廃絶へと流れる中で、私たちはミハイル・ゴルバチョフ氏の最近の警告を理解する必要があります。アメリカが「全領域支配」政策をやめない限り、核兵器廃絶を達成することはできません。アメリカが宇宙の軍事化を独占し、先制攻撃サイバー能力と多くのハイテク兵器を開発しようとするあいだは、他の核保有国が自国の核兵器を完全に廃絶することはないでしょう。他の点でもそうですが、この意味でも、日米軍事同盟は世界平和と核兵器廃絶にとって脅威となっています。

 みなさんが平和行進の出発点を第五福竜丸前と決められたことにはさらに重要な意味があります。ビキニ水爆実験は日本の反核平和運動が生まれるきっかけとなりました。しかしニューヨークタイムズに最近掲載された記事が示したように、マーシャル諸島などで行われた犯罪的な核実験の教訓は、まだ十分理解されていません。

 核兵器廃絶を真に達成するためには、日本の市民と日本政府による強力な努力と行動が不可欠です。ですから私は、みなさんが強い精神をもって、平和行進の途上で実りある重要な会合や対話を重ね、多くの友人をつくりながら歩いて行かれるよう、心から祈っています。

 みなさんと広島で、そして来年はNPT再検討会議のあるニューヨークでお会いできることを楽しみにしています。

核兵器廃絶と平和、正義のために歩み続けましょう。

アメリカフレンズ奉仕委員会 ジョゼフ・ガーソン

ドイツ・ライン=ルール地方イースター行進平和委員会/ ハネロア・トルケ

親愛な友人のみなさん、

 ライン=ルール地方イースター行進平和委員会は、5月6日に東京を出発するみなさんの平和行進に、心からのごあいさつを送ります。私たちの連帯の気持ちと祈りは、東京から広島・長崎へのみなさんの行進とともにあります。

 いまもなお27000発の核弾頭が世界中で人類を脅かしています。バラク・オバマ米大統領が就任してから、米ロ間の核軍縮の可能性は高まっています。2009年4月オバマ大統領がプラハで行った演説は平和運動全体から歓迎されました。しかしこの演説のあとには核軍縮に向けた具体的な措置が取られなければなりません。

 ドイツには今でも約20発のアメリカの核弾頭が置かれており、その総爆発力は広島型原爆の1000倍にのぼります。ドイツの平和運動は2010年までにこれらの核兵器を撤去するよう要求しています。ドイツ政府はこの核参加政策から手を切り、ドイツにアメリカの核兵器配備を許している条約を廃棄せねばなりません。 そのためにわたしたちは、「核兵器から解放された私たちの未来」というキャンペーンを開始しました。

 隣国のベルギーとオランダにも核兵器が配備されています。今年初めに、私たちはベルギーとオランダの平和運動と協力していくことを確認しました。力を合わせて私たちは、核兵器のない世界の中で核兵器のないヨーロッパを目指します。東京から広島・長崎へと向かうみなさんの平和行進と、広島・長崎で開かれる原水爆禁止世界大会も、この平和のたたかいの中で重要な役割を果たしています。

 私たちの連帯と熱烈なあいさつをお受け取りください。平和行進と、8月に広島・長崎で開催される原水爆禁止世界大会の成功を心から祈ります。

ライン=ルール地方イースター行進平和委員会を代表して
ハネロア・トルケ

 

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