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反核平和運動・原水協の声明と決議

2008年4月9日
原水爆禁止日本協議会

「核兵器のない世界」へ 日本原水協が外務省に申し入れ

  日本原水協は9日、外務省に対し、G8洞爺湖サミット開催にあたって、開催国であり唯一の被爆国である日本政府が「核兵器廃絶」を議題として提起するよう求める福田康夫首相あての申し入れ書を提出し、要請しました。

 要請には赤松宏一代表理事、高草木博事務局長、佐藤光雄日本平和委員会代表理事、西川香子新日本婦人の会中央本部平和部長など6人が参加し、外務省から森野泰成軍備管理軍縮課長が応対しました。
参加者は、サミットのテーマ(「環境・気候変動」「開発・アフリカ」「世界経済」「不拡散をはじめとする政治問題」)に「核兵器廃絶」がないことを指摘し、2010年NPT(核不拡散条約)再検討会議に向けて、核兵器廃絶を正面から提起することを求めました。また、この機会に被爆者代表を発言に招く、被爆写真の展示を併設するなどして、核の惨禍の実相を広く国民に知らせるよう要請しました。

  森野課長は、核兵器廃絶のためには「核兵器は悪いものという規範が国際社会に必要」とのべましたが、日本政府がイニシアチブを取ることについては明確な言明を避けました。

 



2008年4月9日
原水爆禁止日本協議会

G8洞爺湖サミット開催にあたっての日本政府への申入れ

内閣総理大臣 福田康夫殿

 政府は、ことし7月、「環境・気候変動」「開発・アフリカ」「世界経済」「不拡散をはじめとする政治問題」の四つの分野をテーマに、北海道洞爺湖で主要国首脳会議(G8サミット)の開催を予定しています。

これらの分野はいずれも人類社会が直面する重要な諸問題に関わっており、私たちは日本政府が開催国として、直面する諸課題の抜本的な解決のためにイニシアチブを発揮することを望んでいます。

 とりわけ私たちは、核兵器をめぐる現状を強く懸念しています。
 周知のように21世紀前夜の2000年5月、核保有5カ国はニューヨークで開催された核不拡散条約(NPT)再検討会議で、世界の世論を前に「自国の核兵器の完全廃絶」を「明確な約束」として受け入れ、同年9月の国連ミレニアムサミットもこの課題を一致して確認し、「宣言」に盛り込みました。
 ところが、それ以後すでに8年になろうとしているいまも、世界には26000発もの核兵器が蓄積・配備され、廃絶の「約束」はなんら実行されていません。とりわけ一部の核保有国は、核の危険をもっぱら「拡散の危険」に一面化し、核軍縮・核兵器廃絶のための協議や合意の努力を拒み続けています。
 残念なことに、これまでの主要国サミットもまた、NPT会議や国連での核兵器廃絶の合意にもかかわらず、もっぱら合意の枠を不拡散問題に絞り続けており、今回のサミットもまた、「拡散」問題のみをテーマに取り上げています。

 現に膨大な核兵器を持つ国々が、みずからの核の保有や配備を不問に付し、正当化し続けるなら、核兵器の廃絶は実現しないばかりか、他の国が新たに核兵器を開発する「拡散」の危険に対してもこれをとどめる道義的根拠はいっさい失われるでしょう。

 2年後の2010年春には、ふたたび核兵器廃絶の約束実行が問われるNPT再検討会議が開催されます。それに向かって、これまで核兵器廃絶を主唱してきた「新アジェンダ連合」や非同盟諸国に留まらず、米国の多数の国務・国防長官経験者やNATO加盟国の閣僚を含め、圧倒的多数の人びとが核兵器廃絶を共通の目標とし、行動に移すよう呼びかけています。

 私たちは、今回のサミットが意義ある結果を生み出すよう、開催国であり唯一の被爆国でもある日本の政府が首脳会議および関連する閣僚会合で「核兵器廃絶」を議題として提起し、2010年に向けて交渉の開始をはじめ、核兵器廃絶の具体的道筋を提唱するよう強く求めるものです。また、この機会に被爆者代表を発言に招く、被爆写真の展示を併設するなどして、核の惨禍の実相を広く国際的に知らせるようあわせて申し入れるものです。

 

反核平和運動・原水協の声明と決議

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