北朝鮮の核開発放棄を要求する
2003年1月11日
原水爆禁止日本協議会
北朝鮮政府は、10日、核不拡散条約(NPT)からの脱退を発表した。同国は、昨秋、新たな核兵器開発の疑惑が浮上して以降、同国の核開発放棄にかかわる米朝枠組み合意の破棄、国際原子力機関(IAEA)の査察拒否など、同国の国際的義務をあいついで破棄する態度をとってきたが、今回の措置は、さらにそれを推し進めるものである。
核不拡散条約の問題について言えば、この条約が一般的に新たな核保有を禁止する一方で、既存の核保有五カ国核兵器独占を許す体制となっていることに、世界の反核平和運動は強い批判を持っている。だが、そのことは、あれこれの非核保有国が勝手に核開発の道を進むことを許すものではない。ましてや、北朝鮮の核開発放棄は、朝鮮半島の非核化の問題もふくめ、国際的におこなわれた合意の一環である。
我々は、核兵器全面禁止・廃絶を目的とし、一貫して掲げつづけている日本の運動として、北朝鮮政府に対して、核兵器開発放棄に関わる同国のこれまでの合意を厳しく順守すること、核兵器開発につながるいっさいの行動をただちに停止し、核開発計画を放棄するようつよく要求する。
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