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反核平和運動・原水協の声明と決議

有事3法案の国会提出に強く抗議し、撤回を要求する

内閣総理大臣
小泉 純一郎   殿

 原水爆禁止日本協議会は4月20日に開催した第259回常任理事会において、以下の決議を採択しました。被爆国民の当然の要求である核兵器廃絶を求めつづけてきた立場から、今回の有事3法案の国会提出に強く抗議し、以下の内容について要求するものです。

日本原水協・事務局 (問い合わせ先 03−5842−6031)


アメリカの戦争への日本国民総動員をねらう「有事法制」3法案の即時撤回を要求する 小泉内閣は4月17日、「有事法制」3法案を国会に提出した。これらの法案はアメリカが起こす戦争に日本国民を総動員しようというものであり、戦争放棄の日本国憲法第9条を真っ向からじゅうりんするものである。さらに、それは首相への強権集中、徴用・調達、自由と人権の制限、地方自治体から報道、輸送、医療、エネルギーなど広範囲な分野にわたる戦争動員など、日本を戦争国家に変質させるものであり、日本国憲法を守り戦争協力を拒むものを犯罪者にしたてあげる内容さえもつものである。

しかも、米ブッシュ政権は、世界戦略の軸をアジアに移し、「有事」が起こりうる地域として北朝鮮や中国を名指し、核使用まで当然の前提として武力行使を準備している。これにたいして、アジア諸国をはじめ世界の国々はアメリカの動きを危惧し、つよい警戒の念をもっている。こうしたなかで、被爆国日本の政府がなんら批判の目をもたず、日本全体をアメリカの戦争に引きこもうとするとは異常としか言いようがない。日本政府がなすべきことは、憲法蹂りんの「有事法制」づくりではなく、世界唯一の被爆国政府にふさわしく核兵器廃絶を促進し、日本国憲法にのっとり、平和外交を推進することである。

我々は、核使用にさえつながりかねないアメリカの戦争計画そのものに反対するとともに、日本政府にたいし戦争への国家総動員態勢とも言うべき「有事法制」3法案をただちに撤回するよう要求する。また、核使用まで前提としたアメリカの戦争計画への日本の加担を阻止するために、核兵器廃絶を望むすべての人々に、「有事法制」阻止のたたかいに立ち上がるよう心からよびかける。

2002年4月20日

 

 

 反核平和運動・原水協の声明と決議

 

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