カテゴリー

アーカイブ

原水協通信

毎月発行している日本原水協の機関誌です。国内外の反核平和運動についての情報が満載です。 日本原水協のウェブサイト→ http://www.antiatom.org/

「核兵器の全面禁止を!」

カテゴリー

原水爆禁止2015年世界大会グッズの活用を

ポスター(完成版)

▲ポスター

広島、長崎の原爆被爆から70年。核兵器がもたらす破局的影響が世界的な関心をよんでいるいま、原水爆禁止2015年世界大会への期待が高まっています。

今年の原水爆禁止世界大会パンフレットは、冒頭から6ページにわたりグラビアで第9回NPT・ニューヨーク行動の成果を反映するとともに、核兵器廃絶をめぐる国際情勢の最新情報を満載しています。

また、「戦争法案」に反対するたたかいをはじめ、被爆者の願い、原発と核兵器の関係性、国民平和大行進、全国の活動の経験、世界大会の日程と参加者の期待の声など、世界大会にむけた学習・代表派遣の推進にとって、なくてはならない学習資材です。大会記念バッジ、ポスターもあわせてご活用ください。

【2015年世界大会パンフレット】 頒価 310円(送料実費)

装丁 B5(36ページ)フルカラー

【2015年世界大会記念バッジ】 頒価 310円(送料実費) 【2015年世界大会ポスター】 頒価 100円(送料実費)

※すべて200以上の注文は送料無料。

ご注文は都道府県原水協もしくは日本原水協事務局まで。

▲記念バッジデザイン

【福島】原爆写真展のチラシから民間会社と初コラボ実現 平和行進にも参加決定

福島県田村郡小野町の葬儀屋イベントにて原爆展

▲クリック(PDFファイルが開きます)

福島県原水協は3月19日から21日まで、石川郡平田村で「原爆と人間」展を開催しました。「地元で原爆の悲惨さや戦争の愚かさを知らせる催しをしたい」と思いを募らせていた長崎県出身の永瀬さんと、昨年の原水爆禁止世界大会に参加した平田村議の高橋七重さんの「村からも原水爆禁止世界大会に代表を送れるような運動を作りたい」との願いが一致したことが契機となりました。

初めての写真展ということでぜひ子どもたちに見て欲しいということで、子どもたちが放課後利用する村の施設を貸してほしいと申し入れをしたところ、なんと「このような写真は、子どもたちの健全育成にふさわしくない」との村長の意見で借りられないことに。しかし、めげずに何とか開催しようと、高橋議員のガレージを会場にしました。郡山原水協の応援もあり、公民館からボードを運んで写真展会場をセッティング。

会場は、国道49号線沿いの商店街にあり、3日間で60人が来場しました。来場者に、4月のNPT・ニューヨーク行動に代表団を送ることや、「核兵器全面禁止のアピール」署名が全国でとりくまれていることなどを伝え、ご近所でも声をかけて署名を集めてほしいと訴えました。

写真を見た方の中で「沖縄の知り合いにもお願いするね」と署名を集めてくれた方や、お一人で100筆集めた方など、2週間ほどで254人分(村の人口の3%)の署名が寄せられました。写真展を見た方へのアンケートでは、「知らなかったことを聞くことができて良かった」「日本はもっと核廃絶の先頭に立つべき」「核兵器は恐ろしい、原発も反対」などの感想がたくさん寄せられました。

平和行進にもつながる新しい小さな平和の風

この写真展の後、平田村から隣の小野町にある葬祭場に勤務している方から「会社のイベントでこの写真展をやらせてほしい」と高橋議員に問い合わせがありました。この葬祭会社では毎年会員向けにイベントを企画しており、今年は戦後70年ということで「命の尊さ」を発信できる良い企画を探していたところ、地元の新聞(福島民友、福島民報)に折り込んだ原爆写真展のチラシを見て思いついたのだそうです。写真展は6月14日に決定。福島県原水協と民間会社との初の共同のとりくみとなります。

小野町では、今年のNPT・ニューヨーク行動へ代表を1人送り出しています。6月の平和行進では、地元の医療生協の組合員や9条の会などが中心となって小野町内での行進を計画しています。

1枚の原爆写真展のチラシから、新しい小さな平和の風も吹きました。今年の小野町の平和行進は大変楽しみです。この平和の風がさらに周辺の町にも広がるよう、力を尽くしていきたいと思います。

(福島県原水協事務局長・石堂祐子)

【原発をなくす全国連絡会 連続学習会 ❝第9弾❞】「知られざる原発労働者の深刻な実態と改善の課題」にご参加を

150630_第9弾学習会チラシ

▲クリック(PDFファイルが開きます)

6・7 GOODBYE NUKES 福岡 3万人大集会に集まろう

150607_GOODBYE NUKES福岡3万人大集会

九州電力は2013年7月に原子力規制委員会で始まった新規制基準に基づく「適合性審査」で合格が出された川内原発1号機を7月下旬、同2号機を9月下旬の再稼働を目指して作業を続けると報道されています。これをなんとしても止めるために、原発いらない!九州実行委員会は6月7日、福岡市舞鶴公園に集まり、万余の波で九州電力福岡本店を取り囲もうと呼びかけています。日本原水協が運営委員団体の原発をなくす全国連絡会が協賛しています。

当日のスケジュールは

11:00オープン〜マルシェ 12:30アトラクション 13:00集会 14:30デモ

ぜひご参加ください。

詳細は公式サイトで。 Mobilios aplikacijos ir programavimas: Logicants

【動画あり】阿部萌夏さんのスピーチ(全文)

IMG_4377

2015年5月6日、東京都江東区夢の島の中にある第五福竜丸展示館前で開かれた2015年原水爆禁止国民平和大行進 東京―広島コースの出発集会の中で、また翌7日、川崎市役所まで歩く中で福島県郡山市から参加した阿部萌夏さんが東京電力福島第一原発事故から4年が経った今の気持ちを語りました。

 

東日本大震災から4年がたちました。私は2011年3月11日、中学校の卒業式の日でした。式が終わって友達と遊びに行こうと話をし、遊びに行った先であの地震を経験しました。

最初は普通の地震で、「ああ揺れてるね。」と笑いがら話していました。しかしどんどん揺れが強くなり、周りの大人達が「外に逃げろ!」と叫んでいました。

外に出ても立っていられないほどの揺れで、友達と肩を支えあいながら地面に膝をついて揺れが収まるのを待ちました。

揺れが収まって辺りを見渡すと、ほんの数分前に歩いてきた道が、見たこともない景色でした。

小さな子が泣いていて、中には靴下のまま大人達が「何⁈」と話をしている中急いで家に帰りました。

帰ると母と妹が「無事で良かった」と泣いていました。その日は母の職場に避難し、「何が起きたんだろう」「これからどうなるんだろう」とただただ不安な夜でした。

そして朝起きると、テレビで原発事故のニュースが流れていたのです。

その日から私の生活は一変しました。

「福島なんて、危ない!すぐに逃げて!」

「直ちに健康に影響はありませんから大丈夫ですよ」

真っ二つの意見や、知らない単位が次々に報道され、何が本当か、何が正しいのか分からない中でどんどん変わる状況についていって、身を守る。そのことで精一杯でした。

それからたくさんの人が避難していきました。ばたばたと毎日を過ごす中で「みんな離れて行くけれど、私達はどうしたらいいんだろう?」「どういう選択をしていくのが正しいんだろう?」と悩むこともありました。

そんな時、仲の良い友達が「もえなちゃんはどこにも逃げないよね?ここで一緒に高校生になろうよ!」と言ってくれました。「そうだね。頑張ろう」と泣き笑いしながら、話をしました。

ちょうどその頃、両親に「たくさんの人が避難してる。私達の東京の友達がいつでも子どもを預かるから避難させてね!そう言ってくれてる。あんた達はどうしたい?」と聞かれました。

私は「福島で作った友達と離れるのも嫌だし正直不安。思い出もたくさんある福島がやっぱり大好き。これから健康のことなどで不安になったり、放射線を浴びたことで差別などもされるかもしれない。それでもやっぱり大好きな土地に住みたい」と答えました。

覚悟もしました。

それでもそんな気持ちや決意が揺らいでしまうくらい辛いこともありました。

家族で東京に行った時のことです。

電車に乗るためにホームで待っていた時、清掃員の人が白い作業着で作業していました。それを見た前の人が「見てあれ。なんか原発の人みたいじゃね。ウケる」と笑いながら話をしていたのです。

それを聞いて私は「福島で起こっていることで悩んで、苦しい思いをしている人がたくさんいるのに、東京から離れているだけでこんな冗談になってしまうのか」と悔しくなったし、温度差のようなものを感じました。

原発事故の影響で4年経った今も、たくさんの人がそれまでの暮らしを奪われ、苦しい経験をし、悩んだり葛藤しながら福島で生活されている方はたくさんいらっしゃいます。仮設住宅に4年もの間、住み続けている方がいらっしゃいます。

私自身も、「これから本当に健康でいられるのかな」「将来丈夫な赤ちゃんを産めるのかな」と不安になります。

自分の将来に夢を描くこと、自分の住みたい街に住むこと。すべて原発事故が起こる前は当たり前のことでした。原発事故が起こった今、福島では当たり前のことが当たり前ではなくなっています。

外に出て深呼吸をしても、「今放射能を吸ったのかな」と不安になります。

子どもを外で遊ばせることに不安を感じている子育て世代の方がいらっしゃいます。「ずっと住んだあの家に帰りたい。避難先では近所の人とも別れてしまったから話し相手もいないの」と毎日仮設住宅で一人暮らしの高齢者の方がいらっしゃいます。孤独死のニュースもありました。

原発事故の問題はあらゆる場面において深く根を張っていて、4年経った今もたくさんの方に影響を与えています。

私の考えが大袈裟と感じる人もいるかもしれません。人それぞれ考えは違います。ということは「人の数だけ不安がある」ということではないでしょうか?

あの日から原発事故のことを考えない日はありません。ふとした瞬間に考えたり、誰かの状況から考えたり。

今でも、地元のトップニュースは原発事故のことです。それでも、4年という時間の中で全国的な報道は減り続けていて、福島の事故のことがどんどん風化しているように感じます。

避難されている方のことがクローズアップされて報道されたりもしていますが、同じくらい福島に暮らすことを選択し、生活されている方はたくさんいらっしゃいます。

福島に暮らすことが幸せ。

福島を離れて放射線の不安から離れることが幸せ。

一人ひとりの幸せがあります。

それを尊重して欲しいです。

頭ごなしに、「危ないと言われている土地に住んでいるから病気になっても、自己責任でしょ」。

そういうことではないと思います。

一人ひとりが笑って暮らせるように、お互いの思いを尊重しあえたら素敵だと思います。

これまで偉い人がたくさんの原発を作ってきました。私は正直、事故が起こるまでそのことに疑問を持っていませんでした、しかし事故が起きて考えるようになりました。全国でもそのような人が増えているのではないかと感じています。

ぜひ全国の皆さんにもこの問題を自分の問題として考えてほしいです。原発がある限り、地震が起こる限り、どこで起こってもおかしくない出来事です。

難しいと思ったら想像してみて下さい。もし、自分の地元が今の福島のようになってしまったら。突然自分の家を離れて暮らさなくてはいけなくなってしまったら、と。

みんなで考えて答えを見つけながら歩いて行くこと。現状を変えていく大きな力になると思います。

震災から4年間、本当にたくさんのことを感じてきました。

今回お話ししたこともごく一部です。辛くて、「もう嫌だ。夢なら覚めてほしい。なんで福島なんだろう」と、そんな風に考えてしまうこともありました。それでも、機会を頂いて全国の皆さんにお会いして、福島に思いを寄せて下さっていることを感じることができると、「また頑張ろう!」と思うことができます。みなさん一人ひとりの存在がエネルギーになっています。

私はこれからも福島から福島を。福島で感じていることを伝えていこうと思っています。

みんなが笑顔で安心して暮らせる世の中に。核の力に、原発の事故に不安になることがない世界にしていきたいです。

一緒に歩いて行きたいです!

みんなで一緒に頑張りましょう!

 

[…]

【平和行進】国際青年リレーに今年も海外から青年が参加します。「NO NUKES チャレンジ70」みんなも一緒に歩こう!

国際青年リレー行進たすき

2015年原水爆禁止国民平和大行進では、被爆者の願いを日本全国と世界の青年でつなぐ国際青年リレー行進「NO NUKES チャレンジ70」にとりくみます。

日本全国をつなぐ「たすき」をかけて、歩きながらできることをやってみる!これが、チャレンジ70です!!若い世代の方ならどなたでも参加できます!あなたも、参加してみませんか?

▲国際青年リレーたすき

海外青年プロフィール 東京―広島コース(東京5月6日~7日・神奈川5月7日~19日) ヴォルティモア・フェニス (ミンダナオ人民平 和運動 フィリピン 男性)

ミンダナオ人民平和運動 (MPPM)事務局次長。ミンダナオ青年平和同盟書記長、革新的青年連盟副議長、民主青年同盟書記長を歴 任。ミンダナオオンラインラジオ放送共同責任者。一児の父で、自称ソングライター兼作曲家。32歳。

 

東京―広島コース(愛知5月31日~6月11日・岐阜6月11日~6月16日) マギティング・ ヴァルデス・ファブロス (非核フィリピン連 合・男性)

2014年平和行進東京-広島コースで国際青年リレー行進者として東京から神奈川県内を行進し、貴重な体験をした。フィリピンでは歯科医として美容・修復歯科を専門とし、慈善活動での診療にも参加している。2010年と2013年の原水爆禁止世界大会に参加して戦争と核兵器について多くを学び、多くの日本・海外代表と反基地・反原発運動の経験も共有した。今年はリレー行進者として愛知県と岐阜県内を歩く予定。

昨年の平和行進に参加して以来マギティングは、反戦、反核、NPT(核不拡散条約)再検討会議に向けた動員、再送可能エネルギーと気候変動問題から多くの示唆を受け、青年たちにもっと運動に加わり、意識を持って積極的に社会活動に参加するよう呼びかけている。

 

東京―広島コース(岡山7月16日~26日・広島7月26日~8月4日平和公園終) メアリー・ポペオ (アメリカフレンズ奉仕委員会 アメリカ 女性)

ボストンカレッジで国際関係学と東アジア問題を専攻。夏に日本に2度来日し、東京電力福島第1原発事故が広島の平和運動に与えた影響について独自の調査をおこなった。アメリカフレンズ奉仕委員会、ピースアクションなどボストン地域の多くの平和グループで活動している。現在、昭和ボストンとボストン大学のESL(第二言語としての英語)プログラムで外国人交換留学生の世話を担当している。

 

広島―長崎コース(福岡7月17日~26日・佐賀7月26日~8月1日長崎佐世保) ゲレーロ・サニョ (平和教育構築運動 フィリピン 男性)

フィリピン大学で景観工学を専攻した後、写真家として報道分野で活躍。気候変動防止を訴えるクライメイト・ウォー クに参加。またアーティストとして、海洋生物保護を訴える絵を公共の場所に描き、クジラとイルカの虐殺・虐待防止を訴える活動にもとりくむ。 sexkl

ミンダナオの和平を進める活動にも参加し、芸術を通じて平和を推進するために紛争地帯で活動する国際NGOの平和大使に選ばれて中東他の地域を訪問。先ごろ4000人のボランティアを率いて、マニラのEDSA通りからケソン市に至る世界最長の「平和の壁画」を描くプロジェクトを完成させた。ミンダナオのスールー州で教育と平和を推進する「アート・アタック・グループ」を創立。1975年生まれ。

 

[…]

【動画あり】「核兵器全面禁止のアピール」2015年NPT再検討会議への署名提出に向けた院内集会 主催者報告

4月15日に衆議院第1議員会館で開催した「核兵器全面禁止のアピール」2015年NPT再検討会議への署名提出に向けた院内集会で高草木博日本原水協代表理事がおこなった主催者報告は次の通りです。

「核兵器全面禁止のアピール」

2015年NPT再検討会議への署名提出に向けた院内集会

主催者報告

2015年4月15日14:00〜

原水爆禁止日本協議会

代表理事・高草木 博

本日の院内集会にご参加いただきありがとうございます。とりわけ、ご多忙な中をご出席いただいております衆参両院の議員および代理のみなさまには、ご協力に心から御礼申し上げます。

さて、注目の第9回核不拡散条約(NPT)再検討会議が、いよいよ今月27日からニューヨークの国連本部で開催されようとしています。みなさまもご存知の通り、前回、2010年5月の第8回再検討会議では、核兵器廃絶へと盛り上がる世界の世論を前に、189の締約国が一致して、「核兵器のない世界の平和と安全を達成」することに合意いたしました。

その実現のために、5つの核保有国が「自国の核兵器の完全廃絶」を確認し、全ての国が核兵器のない世界」を支える「枠組」を創る「特別の努力」をおこなうことを誓ったのも、その会議でありました。

 

私たちも大いに意を強くし、世論の力でこの合意を実らせることを決意いたしました。翌2011年2月15日には、次のNPT再検討会議、すなわち今回の会議に向けて「核兵器全面禁止のアピール」を発表し、署名運動を開始したわけであります。幸いこの運動は、国際的にも潘基文国連事務総長をはじめ、多くの国の市民社会や国際社会の関係者、全国でも学術、文化、芸能、スポーツなどさまざまな分野の方々、全国の多くの自治体のリーダーなど、広範な方々の支持を得て、現在まで前進することができました。

この運動にはまた草の根の活動家の皆さんとともに、被爆後70年になろうとする今も、心や体の傷とたたかいながら核兵器のない世界の一日も早い実現を願う被爆者のみなさんや、運動発足直後の2011年3月11日、東日本を襲ったあの大震災と津波、東電福島第1原発の事故の被害のなかでこの運動に協力されてきた被災地のみなさんもたくさん加わっています。

 

私たちがNPT再検討会議に日本国民の署名を提出するのは今度で3度目になります。第1回目は、2005年5月4日、第7回再検討会議の議場でセルジオ・ドゥアルテ議長に対して503万8108筆の署名を提出しました。

第2回目は、2010年5月2日、国連前ハマーショルド広場で、カバクチュラン議長、セルジオ・ドゥアルテ国連上級代表に提出し、さらに4日には議場で目録を提出しました(691万2802筆)。カバクチュラン議長は、再検討会議開会に当たり、署名を受理したことを議場に発表し、「会議が市民社会の要望に応えるよう」呼びかけました。

今回の第9回再検討会議に当たっても私たちは、国連本部より開会前日の4月26日、国連本部前ハマーショルド広場においてタウス・フェルーキ議長(アルジェリア大使)、アンゲラ・ケイン国連上級代表のお二人が、私たちの署名を正規に受理し、会議に反映させてくださるとの連絡を受けています。

 

署名は、一筆一筆が、核兵器全面禁止を願う署名者一人ひとりの意志を表します。私たちはこれまでも全ての署名を大事にし、一筆も無駄にせずにニューヨークへ運び、必ず会議主催者に提出してまいりました。今回も私たちは同様の努力をおこなう予定でした。ところが、アメリカ太平洋岸での港湾労働者のストライキの結果、いまなお貨物の滞留の解決にめどが立っておらず、署名の搬入が不可能となりました。

もちろん、私たちは、1000人の代表団全員ができる限り、みずからの手で署名を運びます。同時に私たちは、どうしても積みきれない分もまた、大事にし、NPTおよび国連関係者にも了解をいただき、ここに日本の国権の最高機関である国会で、議員・関係者の皆様の立会いの下に、被爆国日本国民の核兵器全面禁止を求める硬い意思を目録と写真とし、提出することといたしました。

 

2010年5月、私たちを前に潘基文事務総長が言ったように、いまや「核兵器のない世界」は、地平線の上に姿を現しています。その世界を現実に変えるのは、主権者である世界の市民社会の世論と運動です。核兵器の非人道性を告発する世界世論の広がりの中で、この被爆70年を、核兵器のない世界実現への決定的な転換の年とするために、本日の院内集会をしっかりと成功させていきたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

関西電力高浜原発の仮処分の日程決まる。福井地裁に集い司法に激励と応援を

20150414web

▲クリックするとPDFファイルが開きます。

▲クリックするとPDFファイルが開きます。

なくそう!核兵器 つなごう!被爆者の願い 2015年原水爆禁止国民平和大行進チラシ完成

2015平和行進-01

▲表面(クリックするとPDFファイルが開きます)

▲裏面(クリックするとPDFファイルが開きます)

【広島】「被爆の真実を知れば、誰にでも理解してもらえる。原爆の非人道性をしっかり伝えて来る」NPT再検討会議・ニューヨーク行動代表団 結団・壮行式に62人参加

DSCF9192

▲自己紹介と決意表明するNPT・ニューヨーク行動広島県原水協代表団に参加するみなさん

広島県原水協と2015年NPT再検討会議を成功させる広島県実行委員会は3月19日夜、広島市東区のロードビルで「広島県代表団結団・壮行式」をおこないました。

式では最初に、広島・長崎の原爆と東日本大震災で犠牲になった方々に黙祷。県原水協の古田事務局長が2011年2月から始めた今回の「核兵器全面禁止のアピール」署名を、原爆展とともに進めた経過と各団体・地域での奮闘を紹介しました。署名は3月16日現在、12万筆を超えたこと、NPT会議が終わるまで継続し、国連にヒロシマの思いを届けようと訴えました。

また、ロシアのプーチン大統領の「核兵器使用準備」発言について、許し難いことであり、同日県被団協と連名で抗議文を送ったと報告がありました。

続いて県被団協、新婦人県本部、青年実行委員会から、この間のとりくみの報告があり、代表に選ばれた31人のうちこの日参加した26人全員が自己紹介と参加することになった動機や決意を表明。団長に県被団協副理事長の佐久間邦彦さん、事務局長に被爆2・3世の会事務局長の奥尾秀之さんを選出。県原水協の高橋信雄代表理事が被爆の実相をしっかり広げてきてほしい、と激励しました。

代表団長として挨拶した佐久間さんは、これまでの活動、とくに街頭署名に触れ、最初は署名しなかった子どもが、原爆パネル写真を見て引き返して署名してくれた経験に触れ、「被爆の真実を知れば、誰にでも理解してもらえる。原爆の非人道性をしっかり伝えて来る」と決意を披露しました。

最後に、高橋代表理事から、ニューヨークのパレードで使う横断幕を佐久間団長に伝達、川后和幸代表理事が、代表団の現地での奮闘を要請し、最後まで署名活動にがんばろうと閉会挨拶して終了しました。

▲高橋代表理事から佐久間団長へパレード用の横断幕を伝達

結団式には、NHK、広島ホームテレビ、中国、毎日、読売の各紙と共同通信が取材しました。NHKは3月19日朝のテレビとラジオのローカルニュース、中国新聞が3面、読売新聞が広島版で報道しました。

(広島県原水協事務局長・古田文和)

【福島】原発再稼働と福島切り捨ては許さない 原発事故から4年…福島からのメッセージ

_AZE8713

▲原水爆禁止2014年世界大会−広島・開会総会でスピーチする斎藤代表委員(2014年8月4日)

福島県労連議長でふくしま復興共同センター代表委員の斎藤富春(さいとうよしはる)さんから3.8 NO NUKES DAYにあたり、日本原水協も運営委員会団体として参加する原発をなくす全国連絡会に寄せられたメッセージを紹介します。

原発再稼働と福島切り捨ては許さない 原発事故から4年…福島からのメッセージ

東日本大震災と福島原発事故から4年を迎えます。メルトダウンした核燃料がどうなっているのかいまだにわかっていません。汚染水問題は、解決のメドが立たず、毎日約400トンの汚染水が増加しています。労災死亡事故も含めトラブルが絶えず、2月には汚染された雨水が排水路を通じて外洋に流出するなど、より深刻な事態におちいっています。

また、12万人の県民が県内外に避難を強いられ、地震・津波の直接死1603人に対し、増え続ける原発事故関連死は1884人にのぼっています。

 

こういう中で、安倍政権は、鹿児島の川内原発、福井の高浜原発の再稼働をはじめ、さらには老朽化した原発の建て替えも検討するなど、原発推進に躍起になっています。

ここで福島県民として、あらためて強調したいことは、この原発再稼働の暴走が、「福島切り捨て」と一体となって進められていることです。昨年12月25日、国と東電は、原発事故による商工業者の営業損害賠償を5年、つまり来年の2月で打ち切る素案を発表しました。県内の商工団体は「原発事故は収束しておらず、素案は到底納得も承服もできる内容ではない」と強く反対を表明し、反発は全県に広がっています。

この県民の声に押され、国と東電は、素案の見直しを表明せざるを得なくなっていますが、この素案はまさに「賠償の収束宣言」であり、「オール福島」全県民に対する重大な攻撃です。

 

いま、私たちのたたかいは、再稼働を許すかどうかの重要な局面を迎えています。ふくしま復興共同センターの任務は、「オール福島」の願いである①事故収束と県内原発の全基廃炉、②徹底した除染と完全賠償、③子ども・県民の健康管理、④県民一人ひとりのくらしと生業の復興を目指すたたかいをさらに広げること。そして、福島の実態を全国に発信し、みなさんの闘いと連帯することにあります。「原発再稼働と福島切り捨ては許さない」、この運動を大きく広げる決意を申し上げ、福島からのメッセージとします。

共に奮闘しましょう。

2015年3月8日

ふくしま復興共同センター代表委員 斎藤富春(福島県労連議長)

【いわさきちひろカレンダー被災地募金キャンペーン】80人以上から募金79,852円!「訴えれば応えてくれます」ー山口逸郎さん

151224_ちひろカレンダー普及促進ニュース

原発をなくす全国連絡会が「川内原発再稼働を許さない」緊急の訴え

川内原発再稼働を許すな!11

日本原水協も運営委員会団体に入っている原発をなくす全国連絡会は10月28日、「川内原発再稼働を許さない」緊急の訴えを発表しました。

以下、紹介します。

原発ゼロの社会をめざす全国の仲間の皆さんへ 「川内原発再稼働を許さない」緊急の訴え 11月5日~7日に再稼動を許さない、全国での緊急行動を呼びかけます!

2014.10.28

原発をなくす全国連絡会事務局

2013年9月15日に大飯原発4号機が定期点検のため停止し、稼働原発がゼロになってから1年が過ぎました。

その間電力不足に陥ることもなく、嘘と欺瞞によって支えられてきた原子力発電の終わりを証明したと言えます。

それにも関わらず一部の利権者等の都合により、鹿児島県の川内原子力発電所を皮切りに全国の原発が再稼働されようとしています。

川内原発は火山や地震対策が不十分でまともな避難計画も作らず、薩摩川内市およびその周辺自治体では住民説明会でも多くの不安の声があげられるなど、再稼働はとうてい許されるものではありません。

にもかかわらず、鹿児島県知事は川内原発の早期再稼働をめざし、11月5~7日で臨時県議会を招集し、県議会で再稼働を判断することを明言しました。しかも与党県会議員からも「再稼働に合意できる状況でない」と指摘されているにもかかわらず、原発推進派はこの時期を逃したら再稼働が厳しくなるとみて、強引に推し進めようとしているのが、いまの情勢の特徴です。

鹿児島ではこの臨時県議会開催期間に、再稼働を許さないたたかいが準備されています。全国の「原発ゼロの社会をめざす」すべての団体および個人の皆さんに、鹿児島のたたかいに呼応した緊急の行動を呼びかけます。

川内原発の再稼働を許さないために、全国津々浦々で大きく運動を広げましょう。

11月5~7日の緊急行動のよびかけ ①全国各地で「川内原発再稼働を許さない緊急行動」の開催を呼びかけます。

とりわけ金曜日行動を行っているところでは、11月7日(金)の行動を原発

再稼働を許さないとりくみの大きな山場として位置づけて開催しましょう。

②「原発をなくす全国連絡会」として、11月7日(金)に緊急国会請願行動を行います。

首都圏の皆さん、条件のある皆さんは、こぞって参加をお願いします。

(国会請願行動後は首都圏反原発連合主催の「官邸前行動」に合流します)

▲クリックするとPDFファイルが開きます

③SNSやニュースなどで、川内原発再稼働の動きを多くの皆さんに伝えましょう。

【神奈川】横須賀市と横浜市で「関東甲信越原水協学校in神奈川」開く

神奈川ニュースNo.75

▲クリックするとPDFファイルが開きます。

政府広報のひどい過ち(沢田昭二)

さる8月17日、復興庁、内閣官房、外務省と環境省は、全国紙各紙と福島の県紙に「放射線についての正しい知識を」という政府広報の全面広告を掲載しました。福島県から避難されている人たちを対象にした講演からの抜粋です。

20ミリシーベルトの被曝基準を追認

広告の1面左半分は国際原子力機関(IAEA)保健部長の「国際機関により設定された科学的な基準に基づく行動をとってほしい」という表題です。

放射線関連の仕事に関わらない一般人の年間被曝線量限度は東京電力福島第1原発事故までは法律で1ミリシーベルトでした。原発事故以来その20倍も甘い基準に変え、3年半以上を経た今もそのままです。IAEA保健部長は「原子力事故が発生した地域で住み続ける人の被ばく限度は、基準値である年間20ミリシーベルトです」と述べて日本政府の基準を追認しています。チェルノブイリ原発事故後のウクライナとベラルーシの法律は年間5ミリシーベルト以上の地域は移住強制地域、年間1ミリシーベルト以上5ミリシーベルトの地域は移住権利地域で本人の判断で移住しても国が費用を負担する仕組みになっています。

原爆被爆者に遺伝的影響はなかった

1面右半分の東大医学部放射線科准教授中川恵一氏の講演抜粋はさらに問題です。

まず「全身に2000ミリシーベルトの放射線を浴びた方も多かった広島や長崎でさえ遺伝的影響はなかったと考えられています」と述べ、福島県内の中学の女子生徒が遺伝的影響を心配しているのはメディアの報道に問題があったのではないかとしています。放射線被曝による遺伝的影響は生物実験から明らかになっていることを中学生も知っており、心配は当然です。

韓国で広島の被爆者が多くいる陜川(ハプチョン)の調査では被爆者の子女23%が先天性奇形または遺伝的疾患を持つと報じられています。放射線影響研究所は広島・長崎の原爆被爆者について「疾患発生に及ぼす親の原爆放射線被曝の影響に関して結論を導くためには、今後さらに長期間の追跡調査が必要」としており、中川氏のように遺伝的影響を否定しているわけではありません。被爆者の流産や死産の場合に奇形や遺伝的疾患が多いことが確認されています。

外部被曝と内部被曝の違いと鼻血問題

漫画「美味しんぼ」の中で福島に行ったら鼻血が出たという描写があります。これについて論争が起き、安倍首相は根拠のない風評には全力で対応すると述べていました。中川氏の「鼻血が出るということにも疑問があります」の発言はその対応のひとつでしょう。中川氏は上咽頭がんの放射線治療を30年間してきたが、鼻血が出た方を1人も見たことがないと言います。

放射線治療を専門にしてきた西尾正道北海道がんセンター名誉院長は、鼻血の9割は血管の枝が密集しているキーゼルバッハ部位からの出血で、1ミクロンの大きさでも何億個もの放射性セシウム137の原子核を含む可能性のある放射性微粒子がこの部位近くに付着して集中的にベータ線を浴びせる内部被曝で鼻血を起こす可能性があると説明しています。上咽頭がん治療で鼻のこの部位に放射線を当てることはなく、中川氏は素人を誤魔化していると批判しています。

誤った知識で放射線防護の責任放棄

政府広報の下部には放射線と発がんの相対リスクの表が掲げられていますが、いずれも内部被曝の影響を無視して、被曝線量に対して過小評価の数値になっています。さらに100ミリシーベルト以下はリスクの検出が困難であるとしています。しかし、現在では10ミリシーベルト以下でも固形がんのリスクが増加することを示した多数の論文が発表されています。

放射性降下物による内部被曝の研究を

原爆被爆者の放射線影響の研究において、放射性降下物による被曝影響を無視・軽視してきたことが、国際放射線防護委員会やIAEAによる放射線の外部被曝と内部被曝のメカニズムの違いの無視につながり、放射性微粒子による内部被曝の無理解をさらけ出した政府広報につながりました。

これでは放射線防護はできません。放射線についての「正しい知識を」と言いながら、東電福島原発事故による放射線被曝から国民を守る姿勢に欠けた政府に都合の良い、しかし間違った知識を広めることになります。高額の税金を使った政府の責任は重大です。

(さわだ・しょうじ)