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反核平和運動・原水爆禁止世界大会

原水爆禁止2010年世界大会-長崎決議
核兵器廃絶条約のすみやかな交渉開始を
—長崎からすべての国の政府への手紙—

 人間が人間として生きていくためには、地球上に一発たりとも核兵器を残してはなりません。私は核兵器が、この世からなくなるのを、見届けなければ、安心して死んでいけません。長崎を最後の被爆地とするため。私を最後の被爆者とするため。核兵器廃絶の声を全世界に。

—NPT再検討会議での被爆者・谷口稜曄さんのスピーチ(2010年5月7日)より—

 人類史上二発目の原子爆弾が投下されてから65年、長崎に集った私たちは、その悲痛な体験をもって核兵器の非人道性を告発してきた被爆者とともに、すべての国の政府によびかけます。いまこそ「人類と核兵器は共存できない」という、この痛切な訴えに応えるときであると—。

 「核兵器のない世界」が国際政治の共通の目標となったいま、一刻も早くその実現をはかるために行動しなければなりません。核兵器を全面禁止し、完全に廃絶する条約の締結にむけ、すみやかに交渉を開始すべきです。

 いまや圧倒的多数の政府が、核兵器廃絶条約の締結を支持しています。今年5月の核不拡散条約(NPT)再検討会議は、「核兵器のない世界の平和と安全を達成することを決議」し、そのためにすべての国が「必要な枠組みを確立するための特別な取り組みを行なう」ことに合意しました。NPTに参加していない国のほとんども、「核兵器禁止条約の早期締結に導く多国間交渉を開始する義務をただちに履行すること」を求めた国連総会決議(2009年12月2日)に賛成しています。

 廃絶条約の交渉開始には、核兵器国の決断とイニシアチブが、何よりも強く求められています。NPT再検討会議も、「とりわけ最大の核軍備を保有する諸国に対し、この点での取り組みを主導する」よう促しました。主要国首脳会議=G8サミット(2010年6月26日)も、特に核保有国に対して、「核兵器のない世界」にむけた具体的な努力に参加するよう求めています。

 国連事務総長は8月6日、広島の「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」で「被爆者の方々が生きているうちに、(核兵器廃絶の)その日を実現できるよう努めよう」と訴えました。国際政治がこの立場にたって、核兵器廃絶の期限を明確にし、具体的な行動に足を踏みだすことが必要です。

 「核兵器による安全」ではなく、「核兵器のない世界の平和と安全」こそが人類の生存を保障する確かな道です。諸国政府が被爆者の悲願に応え、私たち市民社会とともに、この共通の目標の実現にむけて行動するよう心から訴えるものです。

 ノーモア・ナガサキ! ノーモア・ヒロシマ! ノーモア・ヒバクシャ!
 「核兵器のない世界」の一刻も早い実現を!

2010年8月9日
原水爆禁止2010年世界大会-長崎

 

 

 

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