原水爆禁止2000年世界大会
国際会議

ロシア
セミパラチンスク核実験被害者同盟アルタイ支部
会長
タチアナ・レシェンコ

親愛なる友人の皆さん!

今回再びこの会議に参加でき、たいへん嬉しく思っております。この会議では、死活的に重要な問題が討議されるからです。
 ここで、大変深刻な問題を話し合い、またその解決に向けて互いに助け合いましょう。
 この一年はロシアにとって非常に重要な事件が多く、そのうち最大の出来事といえるの
は、国民が多くの期待をかけたプーチン大統領の登場でした。
 われわれ国民にとって、チェチェンでの戦争は大きな痛みです。アフガニスタンを経て再び、息子を失った母の泣き声を耳にしているのです。新しい政権が、この状態に終止符を打ってくれることを願って止みません。
 また、アルタイ地方には、セミパラチンスク核実験場での40年間にわたる実験に起因する問題が存在しています。
 アルタイ地方では経済的な理由により、被害者のための法が事実上発効していません。しかし現在、新政権は資金配分に関する決議を採択し、その実行に向けた希望が出てきています。
 長崎からの日本人科学者たちが、アルタイの科学者と共同して核実験被害者の罹病に関する研究を行っているのは大変喜ばしいことです。
 広島の科学者や医師達にはこの問題に関する豊富な経験がありますから、彼らにもアルタイの科学者達の仲間になってもらえれば、と思います。両国の被害者は同様の病気を抱え、治療法に関しても同じ問題を共有していますから、共同すればその解決が容易になるでしょう。
 アルタイ地方行政府にかわりまして、皆さんに協力を呼びかけます。われわれの組織は10年の間、日本やその他の国の社会組織と関係を結んでいます。関心を持つあらゆる組織・研究所の科学者・医師の会合を行えるよう、最大限の努力をいたします。
 アルタイの科学者達による研究成果が英語で書かれている本をお持ちしました。原水協本部に置いてありますので、ご希望の方はどうぞお読みください。
 被曝者問題のもうひとつの側面は、アルタイの自然を生かした休養と保養にかんするものです。これについても提案があるのですが、会議では私の同僚であるオリガ・アレクサンドロワに詳しい報告をしてもらいます。
 会議の実りある成功と皆様のご多幸をお祈り申し上げます。

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